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「食べずに体にはるパッチ型戦闘食糧の開発を」

「食べずに体にはるパッチ型戦闘食糧の開発を」

Posted July. 05, 2010 03:55,   

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20キロ近い兵士の完全軍装には、真空パックの戦闘食糧が4、5キロほど入る。しかし緊迫した戦闘状況では正常な食事が不可能なため、戦闘食糧の重さは少なからぬ負担にならざるを得ない。

軍内部からは、このような問題点を克服するために、食べずに体にはるパッチ型の戦闘食糧の開発を求める声が出ている。総合軍需学校所属のハン・ドンミン中佐とチョ・ミンチョル少佐は、陸軍教育司令部が発行する「戦闘発展」の最新号の寄稿文で、「陸軍軍需政策書や非兵器体系総合発展計画に記述されているように、25年までに従来の戦闘食糧に代わるパッチ型戦闘食糧の開発に乗り出さなければならない」と提案した。

両将校の提案は、米国防総省が00年8月に発表した経皮透過方式の栄養伝達システム(TDNDS)開発計画を理論的な基礎にしている。米軍は、25年までに戦力化を目標とし、同分野の研究を繰り返してきた。TDNDSは、人体の活動に必要なビタミンや栄養分を兵士に皮膚から伝えるパッチだ。禁煙のためのニコチンパッチが商用化したように、小型の粒子に分けた必須栄養素を体内に供給できるなら、「重いだけでなく作戦時に食べることもできない」戦闘食糧の問題を一気に解決できる方法だ。

パッチの原理は簡単だ。パッチについた近赤外線センサーが、兵士の新陳代謝の状態を確認し、不足した栄養分を毛細血管や、パッチの電気的刺激で一時的に拡張した皮膚の気孔から供給する。ハン中佐とチョ少佐は、「パッチ型戦闘食糧1個で最長4日まで作戦遂行が可能になるよう開発する必要がある」と注文した。

しかし、「パッチ戦闘食糧」が医学的安全性を認められ、正式に普及するまでには、克服しなければならない課題が少なくない。皮膚からの物質供給は、現在のところ、薬品成分以外に商用化の事例がない。また、高分子の必須エネルギー源をパッチで供給するには、分子圧縮技術が必要だ。細菌汚染、有効期間、アレルギー反応などの様々な危険要素も乗り越えなければならない問題だ。両将校は、「満腹感を感じられない問題は、空腹感遮断物質をパッチによって投入すれば解決できるが、食べる楽しみを奪えば戦闘意欲を落とすという点も解決しなければならない」と指摘した。



srkim@donga.com