中国の外務省報道官は昨日、「中国は、外国軍艦が黄海(西海)を含め、中国近海に侵入し、安全を脅かす活動を行うことに、決然と反対している」と明らかにした。天安(チョナン)艦爆沈事件の後続措置として、韓国と米国が計画を立てた西海(ソヘ)での合同訓練を巡り、中国政府の神経質な反応は日増しに激しくなっている。
中国共産党の機関紙、人民日報の姉妹紙である環球時報は、「韓国は西海での韓米合同訓練を通じ、中国に圧迫を加えようとする妄想を持っている」という記事を一昨日、1面に掲載した。同紙は、「国連安保理による声明以降、訓練時期を見合わせることは、中国が安保理での対北朝鮮政策に協力しなければ、米空母が訓練に参加することもありうることを示唆したものだ」とし、「韓国は中国に対し、公に圧力を加えようとしている」という主張も紹介した。環球時報は前日の社説では、「中国安保への明白な挑戦だ」と批判した。さらに、中国人民解放軍の羅源所長は、「米空母が黄海(西海)に入ることになれば、生きた標的になるだろう」と脅かした。
中国のこのような反応は、韓国の主権を侵害する行為だ。どの国であれ、領海の中で訓練を行うことができ、ほかの国から言いがかりをつけられる筋合いなどない。領海を接している空海での訓練も、中国が指図する資格がないのは同然だ。中国も同様に先月30日から今月5日にかけて、東シナ海で新型防空誘導弾や対艦誘導弾など、さまざまなミサイルまで動員して軍事訓練を実施した。
天安艦爆沈により46人の人命を奪った北朝鮮が、今回の韓米訓練の主要原因を提供した。韓国と米国は、追加挑発を防ぐため、同盟レベルの対応措置を取らざるを得ないのが現状だ。国際海路である西海の安定を壊す行為を放置すれば、類似事件が再発しかねない。国際社会は安保理を通じ、挑発の主体である北朝鮮に、制裁を加えるために合意を図っているが、中国はそれすら顔を背けている。
西海で中国艦艇が類似の事件に見舞われ、韓国が中国の苦痛にそむけ、犯罪者の肩を持ちながら、後見人さながらの行動をするなら、中国は果たして見過ごすことができるだろうか。中国は北朝鮮が過ちを認め、再発防止を約束するよう、国際的協力に力を貸すべき時期だ。韓国と米国の両国は、中国の非道な脅迫に何ら萎縮することなく、計画通り合同訓練を実施すべきだ。