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欧州はジプシー問題と格闘中、取締り法制定も

欧州はジプシー問題と格闘中、取締り法制定も

Posted August. 04, 2010 07:33,   

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2日午後(当地時間)、フランス・パリのエッフェル塔前のセーヌ川辺の歩道。いきなり激しい夕立が降り注ぐ中、6〜7歳ぐらいに見えるジプシーの女の子2人が白人の観光客のそばを歩きながら物乞いをしていた。成果なしに踵を返す子どもたちに記者が近付いて、「何歳なのか」「どこで寝泊りしているか」と聞いたら、ぶっきらぼうに短く何かと答えてから、他の観光客に向けて行った。

最近、ニコラ・サルコジ・フランス大統領の指示に従って、内務省がジプシー村を強制疎開し、不法滞在するジプシーらを本国へ追放するという計画を発表してから、欧州各国でジプシー問題が社会問題に浮上している。特に、最近はジプシーらが北欧州にまで押しかける様相を呈すると、フィンランド政府が事実上ジプシーに狙いを定めた「物乞い禁止法」を推進することにし、議論が巻き起こっている。

英政府も不法移民者らを厳しく取り締まる法案を準備している。08年、スイスのジュネーブカントン(州)は、ジプシーの物乞いを禁止した政策を推進しようとしたところ、人権団体の反発で諦めたりもした。このようにジプシーの追い出しを狙った各種政策が後を絶たない。

欧州でジプシーは非衛生的な生活をしながら、物乞いまたはスリのような犯罪で延命していく「手の付けようのないトラブルメーカー」というイメージが強い。全体ジプシーの人口は大体300万人が越えると推算される。パリの外郭に1万5000人、イタリア・ローマに1万人、ミラノ6000人など、有名観光都市の周辺に集まる様相だ。居住地は大都市郊外のキャンプ村、キャンピングカーや空き地のテントなど多様である。

欧州のマスコミはジプシーが21世紀に入って西欧州に大勢進出したのは、ルーマニアとブルガリアが欧州連合(EU)に加入(2007)したのが決定的な契機になったと見ている。EU内で規制のない自由な移動がもたらした結果だということだ。

欧州のマスコミは、「各国の政府がジプシー問題にますます厳しくなるのは、彼らが過去ように単にスリのような犯罪を起こすことにとどまらず、疎外された貧民階層と結合し、暴力性を帯びた反社会勢力に変わっているため」と分析する。

実際、最近発生したフランス・グルノーブルの暴動事態の発端となったカジノ強盗事件の容疑者をはじめ、放火と暴力を犯した犯人の中でジプシーが少なくなかった。このような背景と共にジプシーが多いフランス(50万人)、ドイツ(21万人)、イタリア(15万人)で不法移民に敵対的は右派政党が政権を握っている点もジプシーの追い出しと放浪を煽る要因になっている。

世界的な経済危機も無関係ではない。AFP通信は、「08年、世界同時不況以降、欧州各国が高い失業率と財政危機に追い込まれてから、移民規制や不法移民者の摘発に力を入れている」と分析した。ゲルマン民族主義者だったヒトラーに最小100万人が虐殺されたりもしたジプシー、彼らの止め処ない彷徨はまだまだ続いている。



taylor55@donga.com