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[オピニオン]わが子の教育のための偽装転入

[オピニオン]わが子の教育のための偽装転入

Posted August. 17, 2010 03:55,   

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国会人事聴聞会の対象になる高級公職者の偽装転入に対する2人の法学部教授の見解は異なった。一人の教授は、「人事聴聞会導入の趣旨を考えるなら、いかなる偽装転入であっても正当化されない。国民の法感情も考慮に入れなければならない」と強調した。もう一人の教授は、「同じ偽装転入でも、軽重を考えなえればならない。子どもの教育目的の転入制限は、違憲の素地がある。投機目的でない子どもの教育目的の偽装転入は、別に考えなければならない」と指摘した。むろん、わが子の教育のための偽装転入が、不動産関連の偽装転入よりもましだと見ることはできない。過去には、小さなマンションに住む人が偽装転入で無住宅資格となり、より広い分譲マンションを購入する便法が多かった。

◆申載旻(シン・ジェミン)文化体育観光部長官、李鍱東(イヒョンドン)国税庁長、趙顯五(チョ・ヒョンオ)警察庁長官候補者が、偽装転入論議に包まれている。回数は異なるが、すべて子どもの中学・高校進学のためのものだった。李仁馥(イ・インボク)最高裁判所長官候補者は、不動産購入が目的で1度偽装転入をしたことがあるが、16日、国会で人事聴聞報告書が採択された。当事者が謝罪したというが、偽装転入は懲役3年以下、罰金1000万ウォン以下に該当する犯罪だ。最近10年間で、偽装転入で処罰された国民は5000人にのぼる。

◆大統領府の関係者は、「偽装転入問題は、子どもの教育に関連したものは大目に見るが、財産を増やすためのものはだめだというのが、内部のガイドラインだった」と明らかにした。李明博(イ・ミョンバク)大統領も、3人の子どもの教育目的で5回も偽装転入した前歴がある。李政権に身を置いた高級公職者の中で13人が様々な偽装転入前歴のために論議の的になった。その中には、法執行に関わる法務部長官、検察総長、最高裁判事も含まれている。

◆偽装転入に対する社会的認識と法とが離れている状況を不明瞭に放置することは、人事聴聞会導入の趣旨や国民の法意識に与える影響を考えると問題がある。この際、偽装転入問題を公論化し、公職者にふさわしいかどうかを明らかにする基準を作る案を検討する必要がある。わが子の教育のための偽装転入が容認されざるを得ないなら、それに合った制度に改善しなければならない。いずれにせよ、公職者には一般国民よりも厳格な遵法性が要求される。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員 jinnyong@donga.com