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通貨安競争問題、G20の成敗を分ける最大の課題に

通貨安競争問題、G20の成敗を分ける最大の課題に

Posted November. 12, 2010 07:51,   

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やはり通貨問題は、主要20ヵ国・地域(G20)ソウル首脳会議のブラックホールだった。通貨問題は、その他のG20の争点をすべて飲み込んでしまい、ソウル首脳会議の成否を分ける唯一の争点に浮上した。財務次官らも、通貨問題と関連して合意点を見出すことができず、11日、首脳らの手にボールが移った。

海外メディアも、G20ソウル首脳会議を報道し、通貨問題を集中的に取り上げている。その他の主要議題は、かなりの成果を上げているが、通貨問題に埋もれ、十分にスポットライトを受けていない。

●海外メディア「合意は困難」と予想

金允經(キム・ユンギョン)G20首脳会議準備委員会報道担当は11日、「財務次官と交渉代表が集まり、10日午後から通貨問題について協議したが、激論となり、合意には至らなかった。11日に、それぞれが自国の首脳に報告した後、再度会合を開き、夜遅くまで協議する」と話した。首脳は、財務次官の報告をもとに、11日夕方から開かれる晩餐で、通貨問題を中心にした、バランスのとれた持続可能な成長に向けた枠組み(協力体系)について話し合う。

金報道担当は、「しかし、先月、慶州(キョンジュ)財務長官会議で合意した内容については、共感が形成されており、その水準よりも進展した内容のために努力している」と付け加えた。

海外メディアは、ソウル首脳会議の開幕を迎え、関連内容を集中的に報道している。しかし、焦点は、通貨問題に合わせられている。米紙ワシントンポストは11日、1面記事で、「米国の最近の量的緩和措置が、G20首脳会議の貿易不均衡、通貨問題などの主要議題の合意を難しくしている」と報じた。ドイツの日刊紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)も、「ソウル首脳会議で、世界の貿易不均衡問題のガイドラインに合意できないだろう」と伝えた。多くの海外メディアでは、「貿易摩擦(Trade showdown)」、「通商戦争(War of Word for Trade)」などがヘッドラインを飾っている。

日本のメディアも通貨問題に注目し、ソウル首脳会議の成果を憂慮した。朝日新聞は、「経常収支の不均衡改善の合意に達するかどうかが、今回のG20首脳会議の焦点」と分析し、読売新聞は、「ソウルG20首脳会議で、通貨戦争の自制、世界経済不均衡の是正などの成果を出すには、難航が予想される」と伝えた。

●通貨問題の要因がなかったなら…

司空壹(サゴン・イル)G20首脳会議準備委員長は、6月27日(現地時間)、トロントで開かれたG20首脳会議の閉幕直後、記者団に対し、「トロント会議で点検した争点の80%程度が、ソウルで結論が出るだろう。『ハイリスク、ハイリターン』だ。ソウルでうまくやれば、韓国の地位を高めることができる良い機会だが、できなければ、『新興国に任せると、うまくいかない』という評価を受ける恐れがある」と話した。トロント首脳会議の時は、財政の健全性という超大型争点のため、国際金融機構の改革、グローバル金融安全網など、8つの議題をソウル会議に先送りした。

現在、8つの議題のうち3つは合意を終え、その他の議題も、事実上、合意に達した状態だ。08年11月、米ワシントンで開かれた第1回G20首脳会議の時から、焦眉の関心事だった国際通貨基金(IMF)改革については、先月の慶州財務長官会議で解決策を導き出し、最近、IMF理事会で、その解決方法が可決された。韓国が主導しているグローバル金融安全網は、8月末にIMFが融資のハードルを下げ、すでに「半分の成功」を収めている。

G20首脳会議準備委員会関係者は、「8月末に発表された金融安全網改善策や、先月末に合意したIMFクォーター改革を、ソウル首脳会議まで引っ張って発表すれば、通貨問題にもかかわらず、ソウル首脳会議が世界の注目を浴びることができただろう」と残念がった。

実際に、6月末に司空委員長が明らかにした基準で見れば、ソウル首脳会議は、すでに「成功した」会議だ。しかし、9月から、予想していなかった通貨問題の変数が発生したうえ、最近の米国の第2次量的緩和で、再び通貨問題が深まっている。

韓国政府関係者は、「昨年9月、ピッツバーグ首脳会議で、第5回首脳会議の開催地に韓国が選ばれてから、1年以上突っ走ってきたが、最後に現われた突発変数のために、これまでの努力が日の目を見ない感じがある。首脳会議で成果を収めるために、総力を上げている」と話した。



lovesong@donga.com jarrett@donga.com