経済協力開発機構(OECD)は7日、65ヵ国の満15才の生徒47万人を対象に実施した「生徒の国際学習到達度調査(PISA)」の結果を発表した。最近数年間、フィンランドが独占していた「世界学力1位」の座を、上海が占めている点が注目される。国家ではなく地域として、PISAの評価に初めて参加した上海は、読解力、数学的応用力、科学的応用力の3分野で全て1位を占め、2位との差を大きくつけた。例えば、数学の点数は600点で、領域別に3〜6位を占めた韓国の点数(546点)より54点も高い。韓国教育課程評価院の金ギョンヒ国際学業達成度評価室長は、「上海と最下位の国家の学力差を学年で計算すれば6年だ」と説明した。
◆中国は、先進国クラブのOECD加盟国ではないため、これまでテストを受けなかった。上海は、経済協力パートナーの資格で参加し、世界を驚かせた。同じ中国系のシンガポール、香港、台湾よりもはるかに良い成績だ。「教育強国」フィンランドは、読解力と数学的応用力で韓国に負け、科学的応用力では上海に続き2位を占めた。これからは、上海教育に学ばなければならないという声が上がりそうだ。
◆中国は、エリート教育をする学力重点学校を選定し運営している。上海には、そのような学校が100校もある。中国の生徒の平均授業時間は世界で最も長い。すべての学校が英才クラスを設け、差別化された教育課程を提供している。学生を試験で選抜するため、良い学校に進学するために、小学校の高学年から激しい進学競争をする。むろん、上海の生徒の学力が、中国全体を代表するわけではない。上海内部で、学力格差が韓国よりも激しいことは問題点でもある。
◆韓国のPISAの結果も悪くない。韓国は、読解力、数学的応用力、科学的応用力の全分野で最上位圏の達成水準をキープし、06年に11位だった科学分野の学力が、4〜7位に上昇した。何よりも良い兆しは、下位圏の生徒の成績が上がり、学力格差が減少したという点だ。OECDも、今回の結果を発表し、韓国を国家優秀例に選んだ。しかし、このような高い達成度が、公教育のおかげだと見ることができない点が残念だ。上海の跳躍で韓国が確認することは、公教育とエリート教育の重要性だ。
鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com