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[社説]「法人ソウル大学」世界最高レベルの大学に挑戦せよ

[社説]「法人ソウル大学」世界最高レベルの大学に挑戦せよ

Posted December. 10, 2010 07:54,   

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ソウル大学法人化法が紆余曲折の末8日、国会で成立した。ソウル大学は12年から私立大学のように、理事会を設けて学校を運営することになる。官僚組織の統制下に置かれる国立大学の体制では、責任経営、人事と会計制度の改革に根本的な限界が生じるのは明らかだ。ソウル大学は教授や教職員はもちろん、清掃と警備員の人事まで、教育科学技術部長官が行う構造にメスを入れ、名実共に世界超一流大学へ跳躍できる法的・物的土台を築くことになった。

法人ソウル大学の理事会には、2分の1以上の外部人員が参加し、社会的要求と急変する対外環境に、弾力的に対応できるようになる。ソウル大学の発展の足かせと指摘されてきた直選制の総長選出方法も、理事会で選任する間選制に変わる。教職員の身分も、公務員から法人の職員に転換される。ハーバード大学やオックスフォード大学の総長のように、ソウル大学の総長も、教授らの機嫌を伺わずに必要な改革を推進できる強力なリーダーシップを発揮できるようになる。

法人化を妨げていたハードルが消えただけに、ソウル大学を世界最高大学にする責任はソウル大学に渡った。ソウル大学は今月中に、外部人員が半分以上参加する法人化設立準備委員会を立ち上げ、法人化の下図を描く。呉然天(オ・ヨンチョン)総長をはじめソウル大学の関係者には、無限競争の中で、世界ランク10位内に入る大学へ跳躍するためのグランドビジョンを示す責務がある。教授の業績評価と昇進審査を強化し、研究力量を高め、海外の碩学を自由に招聘し、学生に質の高い教育を提供しなければならない。

国立大学が法人化する場合、政府支援が縮小し授業料が引き上げられ、大学が「お金になる学問」に偏って基礎学問が枯死するという一部の懸念がある。ソウル大学は、法人大学であり国立大学であるだけに、基礎学問の育成、社会的配慮対象者への責任、公益への貢献を疎かにしてはならない。私立大学が選択と集中を通じ、学問の特性化を推進するのは望ましいが、ソウル大学は基礎学問の基盤育成という使命にそっぽを向けてはならない。

地方の国立大学は、ソウル大学の変化を期待と憂慮を混じえた視線で眺めている。ソウル大学は、自分たちの変化が地方国立大学に良いモデルとなるよう、ビジョンを示してほしいものだ。何より国立大学という、保護膜に安住してきた教授と教職員の姿勢が変わってこそ、法人化による自律と責任をすべて全うすることができるだろう。