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[社説]正義具現司祭団の「枢機卿批判」の暴言

[社説]正義具現司祭団の「枢機卿批判」の暴言

Posted December. 13, 2010 09:36,   

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鄭鎭奭(チョン・ジンソク)枢機卿が、主要4河川事業に対し懸念を表明した今年3月の司教会議の声明に関連し、「主要4河川開発に反対したのではない」と語ったことについて、カトリック教・正義具現司祭団は10日、「司教会議の決定を勝手に歪曲した」と主張した。鄭枢機卿が、「主要4河川事業は、科学的かつ専門的な分野であり、科学者らの間でも、意見の食い違いがあるだけに、宗教界が反対するのは非合理的で望ましくない」と語った発言に対し共感を覚えるカトリック信者や一般国民が多い。にもかかわらず、司祭団は、「枢機卿の詭弁」というタイトルの声明の中で、「このように、『明らかに』政府の肩を持つ、あるいはそうせざるを得ない人知れぬ悩みでもあるのか聞いてみたい」と皮肉った。

法王→枢機卿→司教→神父の順に地位の上下関係がはっきりしているカトリック教で、一部の司祭らの非公式会合が、韓国カトリックを代表する枢機卿に対し、「苦言」をするなら、理性的で節制された表現を使うのが理に叶っている。司祭団は、声明の結論の部分で、「憎悪をおだてる核心反共主義者の姿を誇示するなんて、教会の不幸だ」と激しく鄭枢機卿を批判する一方、「あなたは、司牧的洞察力を果敢に放棄したり、そもそも身につけていないことを自ら認めてしまった宣言だ」と決め付けた。枢機卿であることを放棄したり、資格を備えていないという暴言に他ならず、我々の耳には司祭の言葉とは到底受け取れない。一般信者のインターネットジャーナルに、「私は70年間生きてきながら、カトリック教会内で、長上に対し、このようにあらゆる暴言を勝手に口にしながら、たて突くことは見たことがない」という投稿文が掲載されるほどだ。

運動圏レベルの偏向かつ粗悪な檄文レベルの司祭団声明は今回が初めてではない。司祭団は北朝鮮による哨戒艦「天安(チョナン)艦」沈没事件後の5月、野党や左派団体と共に、「明確な証拠公開や国際的公認のない早とちりの結論は、国民や国際的な不信や叱咤を避けられないだろう」と主張した。08年は、米国産牛肉関連のろうそくデモの先頭に立ち、故黃長鎏(ファン・ジャンヨブ)北朝鮮民主化委員長から、「あなたたちが真なる暮らしの権利や正義を知る人なら、なぜ、北朝鮮の人権のために、これまでろうそくを手にしたことがないのか」と言われた。

司祭団は、韓国カトリック正義平和委員会・人権委員長を務めた咸世雄(ハム・セウン)民主化運動記念事業会理事長を始め、元老司祭らが13日、自分たちを支持する立場を表明するだろうと主張した。いまは、維新時代でも第5共和国の軍部統治のような独裁政権でもない。にもかかわらず、一部の司祭らが民主的手続によって選ばれた政府と軍事独裁政権とを同一とみなし、ともすれば、政治闘争に乗り出すのは、大変宗教的ではない。我々は、憲法で政治と宗教を分離した政教分離の国だ。カトリックを愛する信者や国民は、一部の司祭らの偏った「正義具現」活動に対し、社会的対立を助長する「政治具現」と受け止め始めている。