内需販売の低迷は、起亜(キア)自動車の「K5」やルノー三星(サムスン)自動車の「SM3」など、競争力のある新車が、昨年発売されたことによるものだと、現代(ヒョンデ)車は分析した。米国や欧州など、従来の先進諸国市場のほか、中南米地域などの新興市場で、現代車の人気が高まり、輸出が大幅に増加した。
中国工場は70万台、インド工場は60万台の販売を突破するなど、6つの海外工場では、計188万1805台を販売し、前年比25.9%が増加した。国内工場と海外工場を合計した現代車のグローバル販売台数は、計361万2487台と、世界市場シェアは5.2%だった。昨年、海外工場での生産・販売比重は52.1%と、初めて海外工場の割合が半数を超えた。09年の海外工場の割合は48.1%だった。
現代車の関係者は、「米国での現代車ブランドの再購入率が史上最高を記録するなど、海外市場での現代車を巡る好評が相次いでいるのは、最高の品質を確保するための努力が実を結んだためだ」と話した。
現代車は今年のグローバル販売台数を、国内工場=183万台、海外工場=207万台の計390万台と見積もった。昨年の販売台数に比べれば、国内工場は約10万台、海外工場は15万台が増えた水準だ。国内工場の生産分は内需=70万台、輸出=113万台を達成し、海外工場では米国=33万台、中国=72万台、インド=60万5000台、トルコやチェコ、ロシアなどでは41万5000台を生産する計画だ。現代車の李元熙(イ・ウォンヒ)在京本部長(専務)は、「米国や新興市場の需要成長が見込まれるだけに、目標達成は無難だろう」と話した。
米国市場では、現地工場での生産分33万台と国内工場の輸出物量26万台を合計した計59万台を、今年の販売目標に立てた。これは昨年の53万台より6万台ほど増えた数値だ。ソナタやアバンテのほか、アクセントやベロスターなどの新車が発売されれば、成長の勢いが続くだろうと、現代車は楽観視している。李本部長は、「インセンティブの拡大よりは、適正価格を受け取るための努力を強化し、ブランドパワーを高め、収益性を拡大するつもりだ」と語った。
しかし、世界最大自動車市場として浮上した中国は、中国政府の緊縮政策などの影響で、成長の勢いがやや減速するものと見込んだ。現代車は昨年、海外販売法人15ヶ所が全て黒字を記録し、金融法人も今年からは収益が急増するだろうと明らかにした。