技術競争力が早い進化を遂げ、消費者らは幸せな悩みに落ちる。数多い商品の中で、自分のうってつけの品物がどれなのかを決めなければならない時が特にそうだ。身の回りに関連専門家でもいれば、簡単に意見を求めることができるが、そうでないケースがさらに多い。それで、インターネットカフェは、購買者にとっては情報の宝庫だ。メーカーの広告は誇張を疑うこともできるが、同じ消費者の目線で使ってみた人の、使用後記はなんだか信頼を置けそうな気がする。
◆インターネットコミュニティは、商品に対し「客観的」批評に加え、共同購入も斡旋している。複数の人が力を合わせるため、値段が下がり、宅配費もやすくつく。しかし、ネット世界に入る代表的玄関口の一つであるネイバーの代表コミュニティのうち、自称「クリーンカフェ」の多くが、実際はクリーンでない形で運営されていることが明らかになった。新製品を使う品質評価団を募集する見返りとして、メーカー側に対し金を要求した。いわくある金であり、領収書などない。コミュニティの運営者は、同好会の力で集まった数十万人の会員を笠に立て、私服を肥やしたのだ。
◆先日、自分のブログに多くの購読者を抱えているパワーブロガーらが、自分の「文章の力」を利用し、インターネット空間で営利行為を行い、摘発されたこともある。130万人の「フォロアー」を抱えている一人のブロガーは、殺菌洗浄機1台ごとに7万ウォンの見返りを受け取り、誇張PRに乗り出したが、該当製品が人体に有害なことが分かった。自分を、「オンライン上の権力者」に仕立て上げてくれた人たちを騙したことで、彼はこれ以上この畑では住み着くことができなくなった。また、別のブロガーは、批判的な書き込みを書かないことを条件で金品を受け取っており、あきれるばかりだ。
◆19世の英国の歴史学者、ジョン・アクトン卿は、「絶対権力は必ず腐敗する」という名言を残した。彼は、インターネットが国民の日常生活を左右する新権力になるとは想像すらできなかっただろう。米国の第16代大統領だったエイブラハム・リンカーンは、「全ての人をしばらく、何人かの人を永遠に騙すことはできるが、万人を永遠に騙すことはできない」と語った。一度国民の信頼を失った政治家は、彼らの尊敬や愛を手にすることはできないという警句だ。情報の海を主要活動舞台にしているインターネット「グールー(guru=最高の専門家)」らも、一度は肝に銘ずるべき言葉だ。
ハ・テウォン論説委員 triplets@donga.com