Go to contents

ぐらつくアンドロイド同盟、三星−LG「独自OSだけがより所」

ぐらつくアンドロイド同盟、三星−LG「独自OSだけがより所」

Posted August. 17, 2011 07:06,   

한국어

グーグルの最高経営者(CEO)のラリー・ペイジ氏は16日、モトローラの買収と関連してパートナー会社のCEOたちが送ってきたメッセージを自社HPに公開した。三星(サムソン)電子の申宗均(シン・ジョンギュン)社長は「グーグルの深い献身が伺える今回の決定を歓迎する」としており、LG電子の朴鍾碩(パク・ジョンソク)MC事業本部長(副社長)も「アンドロイド陣営を防御するためのグーグルの献身を歓迎する」と述べている。グーグルがモトローラ買収の計画を主要パートナー会社のCEOに予め知らせ、彼らからもらった祝賀のメッセージを公開したもの。

しかし、このような歓迎と祝賀のメッセージはビジネス世界の「社交辞令」に過ぎない。グーグルのモトローラ買収は、アンドロイドフォンメーカーにとっては衝撃そのものだった。

●三星とLG、建前では「歓迎」したものの…

グーグルが07年アンドロイドOSを発表した当時から、各メーカーはグーグルがスマートフォン製造業に進出するのではないか、憂慮していた。OSとデバイスを全て掌握し、莫大な利益を上げているアップルのように、グーグルも「グーグル流アイフォーン」を作るかもしれないということだった。しかし、グーグルは製造業に進出することはないと何回も強調し、製造会社を安心させてきた。

それを信用し、スマートフォン事業初期にはマイクロソフト(MS)のウィンドウを使う「OMNIA」を生産していた三星電子も大胆にグーグルへ乗り換えた。OSの無料提供を売り物に製造会社を引き付けたグーグルのアンドロイドは、2011年第2四半期(4〜6月)現在43.4%のシェアを占め、アップルのiOSとノキアのシンビアンを抜いてスマートフォンOSシェア第1位になった。

しかしそのパートナーシップが今や亀裂の危機に陥る羽目になった。グーグルはモトローラを独立した会社として運営するとしているが、三星電子などアンドロイドフォンメーカーは結局、グーグルとの競争が避けられない。

今回の買収はスマートフォンというプラットホームに止まらず、究極的には「全てのメディアを支配する」というグーグルの思惑を表しているという見方もある。「モトローラはアンドロイドだけでなく、家電市場においても高い競争力を有している」というペイジ氏の発言に注目しなければならないということ。情報技術(IT)専門メディアの「オール・シングスD」は、「モトローラの買収は、『お茶の間』を支配したいというグーグルの最終ゴールに向かう定着地に過ぎない」と指摘した。グーグルがモトローラの技術を使って、スマートテレビなど家電市場に本格進出する場合、三星電子やLG電子はグーグルとの更なる競争を強いられることになる。

●三星はOS「バダ」強化の見通し、MSウィンドウはむしろ利益の可能性も

三星電子はどのように立ち向かえばいいのか。三星とグーグルの協力構造が直ちに崩れることはないだろう。相手の協力が、両社にとっては絶対的に必要であるからだ。但し、中長期的に三星電子はアンドロイドへの依存度を押さえつつ、対抗馬を育てていくものと見られる。

三星電子の崔志成(チェ・ジソン)副会長が16日、グーグルのモトローラ買収について、「予想していたことであり、それほど問題にはならないだろう。三星は独自的なOSを持っており、MSを活用することもできる」と述べたのも、同一線上で捉えることができる。

三星はまず、独自OSである「バダ(BADA)」の普及にさらに力を入れるものと見られる。現在ヨーロッパ市場で主に販売されている三星の「バダフォン」は、2010年第2四半期の0.9%台から今年第2四半期の1.9%までシェアを伸ばし、MSのウィンドウフォン(1.6%)を追い抜いた。三星電子は今年9月、ドイツ・ベルリンで開かれる家電展示会IFAでも新しいバダフォンを公開する予定だ。

相対的にMSのウィンドウフォンが得をするという見方もある。三星電子は先日海外でウィンドウフォンを発売しており、韓国市場にも近く投入する計画だ。15日(現地時間)の買収発表後、ノキアの株価がニューヨーク証券市場で17%、フィンランド・ヘルシンキ証券市場で9%それぞれ急騰したのも、MSと手を組んだノキアにメリットがあるという見通しのためだった。

MSによるノキア買収の可能性も持ち上がっている中、これからの三星電子は、アンドロイドフォンとウィンドウフォンで綱引きしながら、独自OSの「バダ」を育てる戦略をとるものと見られる。

LG電子は三星よりも厳しい状況にある。独自OSが無く、グーグルの「アンドロイド」に100%依存してきたからだ。LG電子の関係者は「ハードウェアメーカーとして、研究開発(R&D)、製品企画、グローバルマーケティングの3つの側面で競争力を強化していく」と話した。LG電子もまたOSの多角化や「独自的なOSの開発」などに戦略を見直すだろうという見方も出ている。



jaeyuna@donga.com