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カジノ盗撮カメラ捜査で思いがけぬ収穫、盗撮賭博22回の一味摘発

カジノ盗撮カメラ捜査で思いがけぬ収穫、盗撮賭博22回の一味摘発

Posted April. 07, 2012 07:32,   

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昨年26日に起きた江原(カンウォン)ランド・カジノの盗撮カメラ事件は、盗撮カメラを口実に江原ランドを脅してお金を取ろうとした一味の自演自作であることが明らかになった。しかし、事件を捜査する過程で、一味とは別の詐欺賭博グループが盗撮カメラを使って数年間詐欺賭博をしてきたことも突き止めた。結局、今回の事件は、自演自作と詐欺賭博の「二重奏」だったことになる。江原道の旌善(チョンソン)警察署は6日、このような内容の中間捜査結果を発表した。

●ヤワな芝居、10日で発覚

先月26日の午後1時40分頃、江原ランド・カジノのバカラテーブルにいた来場客のキム某氏(42)とイ某氏(42)が突然カードボックスを取って顧客支援センターに駆け込んだ。二人と一緒にいた8人がカジノのセキュリティ要員たちを制止する役を担った。キム氏とイ氏は、「これまでカジノでたくさんのお金を負けている。奪われたお金を返せ」と要求した。二人は、証拠資料を残すため、カードボックスを奪取し、顧客センターに向う過程を動画で撮影していた。

ところが、警察の調べで、盗撮カメラは自演自作であることが明らかになった。一味は、カジノの常連客であるチャン某氏(42)とグルになって、盗撮カメラの存在を江原ランドに知らせた後、ギャンブルで負けた掛け金を返してもらって分けるとことにしていたという。チャン氏は、盗撮カメラの製作に必要な費用を、他のギャンブラーたちから集めて一味に渡した。

警察の取り調べに対し、キム氏とイ氏は、それぞれ30億ウォンと20億ウォンを負けたと供述したが、警察は、二人のカジノ出入り回数が30回未満だったことから、金額を膨らましていると見ている。

キム氏ら3人は、カメラ技術者のイ某氏(57=中国へ逃走)にカードボックスの製作と運搬を依頼し、イ氏は7年前からの知っていた職員のファン某氏(42)を通じて、バカラテーブルに持ち込んだ。通報したキム氏とイ氏は、カードボックス製作の見返りに技術者のイ氏に、チャン氏から受け取ったカネを含めて計2億ウォンを提供したと供述した。

警察は、キム氏とイ氏を業務妨害の容疑で緊急逮捕し、6日に拘束令状を申請した。また逃走したチャン氏に対して逮捕状を取り、所在把握を進めているが、彼らからカネをもらうことを約束されてセキュリティ職員の制止役を担った8人のうちの6人を不拘束立件した。警察は、最初は盗撮カメラを利用して詐欺賭博をしようとしたが、技術的な問題で失敗に終わると、自演自作を共謀した可能性についても排除していない。

●自演自作のため、詐欺賭博も発覚

警察は、捜査過程で、職員のファン氏が自演自作の一味とは別の詐欺賭博グループに頼まれてカードボックスを運んだことを確認した。ファン氏の通話記録を照会した結果、頻繁に登場する電話番号を追及して自供を導き出した。26日の盗撮カメラ事件後、江原ランドが追加で見つけた盗撮カメラ付きのカードボックスの一つを彼らが使っていたものと推定される。

警察によると、「マカオ」と呼ばれているペ某氏(46)は、2009年2月から昨年11月まで22回にわたって、職員のファン氏とキム某氏(34)を通じて盗撮カメラを設置したカードボックスをバカラテーブルに入れた。ファン氏は、その見返りとして9900万ウォンをもらい、そのうちの3900万ウォンをキム氏に与えたと供述。警察の調べに対し、ファン氏が収益金の10%をもらうことにしていたことから、詐欺賭博一味が得た収益は10億ウォン以上に上るものと見ている。

警察は、彼らが盗撮カメラを通じてカードの中身を確認し、無線送信機などを使ってベットする役を務める「兵士」らにベットを指示したと見ている。しかし、盗撮カメラで何枚のカードが見れるのか、他の手口を使ってはいないかは明らかにされていない。警察の関係者は、「国立科学捜査研究院に依頼したカードボックスを精密鑑定した結果が出れば、犯行の手口が判明するだろう」と話した。

しかし、事件のカギを握っているペ氏が昨年2月2日、ベトナムへ出国していることが確認され、捜査は長期化しそうだ。警察は、インターポールに捜査協調を依頼する一方で、ペ氏一味でソク某氏(47)に対して逮捕状を取り、身柄の確保に力を入れている。また、ソク氏の指示で「兵士」の役割をした10人に対する捜査もすすめている。

警察は、自演自作の一味と詐欺賭博グループが通話をした記録がなかったことから、今時点では両グループのつながりはないものと見ている。



imlee@donga.com