Go to contents

[社説]北の報道機関へのテロ威嚇、国家的対応で阻止しなければ

[社説]北の報道機関へのテロ威嚇、国家的対応で阻止しなければ

Posted April. 24, 2012 06:36,   

한국어

北朝鮮の韓国への脅迫は度を超えている。北朝鮮の朝鮮人民軍最高司令部特別作戦行動小組は23日、「革命武力の特別行動が始まれば、すべて挑発者の根源を焦土化させる」と宣言した。北朝鮮は、李明博(イ・ミョンバク)大統領と東亜(トンア)日報、KBS、MBC、YTNが特別行動の対象だと具体的に指摘した。対象を指定し、すぐに行動を開始すると明らかにした点は普通ではない。北朝鮮が実際に攻撃に出る可能性も排除できない。北朝鮮は2年前、韓国軍の砲撃訓練に対して座視しないと明らかにした後、実際に延坪島(ヨンピョンド)砲撃を強行した。

北朝鮮は昨年、李明博政府とは共存しないと宣言し、低俗な言葉を浴びせ始めた。最近は3代世襲と金正恩(キム・ジョンウン)氏に対する評価に特に神経質な反応を見せている。北朝鮮は23日、李大統領の統一教育院での講演や国防科学研究所のミサイル写真の公開を取り上げて、警告した。北朝鮮は20日に平壌(ピョンヤン)で大規模な群衆集会まで開き、李大統領と韓国政府を非難した。韓国政府と大統領に対する敵がい心を煽り、北朝鮮住民の不満をなだめ、金正恩偶像化作業を進めるための戦術とみられる。

北朝鮮の直接的な韓国メディアへの脅迫は今年に入って3度目だ。北朝鮮の人民軍最高司令部報道官が18日、「東亜日報をはじめとする悪質な保守報道機関を使って、我々の尊厳の高い映像まで捏造した」とし、「特別行動措置を取る」と宣言した。東亜日報が15日、軍事パレードに参加した金正恩氏の口の形を分析して、側近と交わした会話の内容を報じたことに対する反発だった。先月には、北朝鮮記者同盟中央委員会報道官声明を通じて、「我々の無慈悲な復讐戦は逆徒輩党の汚い謀略者を一打で叩きつぶす」とし、「物理的な照準内には大統領府だけでなく、売文家が巣くっているソウル鍾路区(チョンノク)と中区(チュンク)、永登浦区(ヨンドゥンポク)も入っている」と警告した。鍾路区と中区には主要新聞社が、永登浦区には放送局がある。

韓国の報道機関が享受する言論の自由を理解できない北朝鮮の低劣な脅迫攻勢だが、最悪の事態にも備えなければならない。専門家らは、北朝鮮が報道機関に対するサイバーテロを図る可能性があると警告する。報道機関のセキュリティ対策の強化が必要だが、民間団体の力だけで北朝鮮の国家テロを阻止することは難しい。政府の対テロ機能を動員して、民主主義の砦である報道機関を北朝鮮の攻撃から守らなければならない。