Go to contents

北朝鮮、高英姫氏の名前隠して「偉大な母」神格化映像

北朝鮮、高英姫氏の名前隠して「偉大な母」神格化映像

Posted June. 11, 2012 08:40,   

한국어

北朝鮮が、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の母親で、04年6月に死亡した高英姫(コ・ヨンヒ)氏が、生前に金第1書記や金正日(キム・ジョンイル)総書記らと活動する様子を収録した映像を製作して上映するなど、金第1書記の生母の神格化に力を入れている。

日本の毎日新聞は10日、「偉大な先軍朝鮮の母」というタイトルの北朝鮮の内部の映像資料を入手したと報じた。1時間30分の分量で、1980〜90年代に撮影された場面を編集した映像だ。少年時代の金第1書記が絵を描くのを見守る高氏の姿や、金総書記の身辺保護のために射撃訓練をする姿、金総書記の野戦ジャンパーの手入れをする姿などが収録されている。高氏が、金ファミリーの一員として活動する姿が明らかになるのは初めて。

記録映像はナレーションで、高氏を「敬愛する金正日将軍様の最も貴重な革命同志、先軍の我が祖国と金日成(キム・イルソン)民族のために天が送った方」などと神格化した。また、高氏を金日成主席の母親の康盤石(カン・バンソク)氏、金総書記の母親の金正淑(キム・ジョンスク)氏に続き、最高指導者の「偉大な母」系譜に載せ、「将軍様(金正日)に愛情と忠誠を尽くした母」と称えた。北朝鮮は、この映像を先月から朝鮮人民軍の中堅幹部を上映していると同紙は伝えた。

しかし、北朝鮮は高氏を神格化しながらも、高氏が在日朝鮮人出身であることを隠すため、実名は言及していないという。日本の対北朝鮮人権団体「救え!北朝鮮の民衆/緊急行動ネットワーク」(RENK)代表の関西大学の李英和(リ・ヨンファ)教授は10日、東亜(トンア)日報の電話取材で、「高氏を扱った北朝鮮の映像は2本あるが、毎日新聞が入手したのは最初のものだ」とし、「最初の映像には、高氏の名前は言及せず、『お母さま』と呼んでいるが、これを見た共産党幹部が不思議に思い、北朝鮮当局が映像を回収した。その後、同じ映像に高氏を『リ・ウンシル』という名前で紹介する2つ目の映像を製作して上映している」と明らかにした。

高氏は、60年代初めに北朝鮮に渡った在日朝鮮人出身であるうえ、金総書記の3番目の夫人であるため、これまで北朝鮮の公式報道には登場しなかった。毎日新聞は、「金第1書記の地位が最高指導者と確定した以上、生母の存在を曖昧な状態にすることはできないと指導部が判断したようだ。高氏の誕生日(6月26日)を迎え、神格化作業が加速化するとみえるが、高氏の経歴が整理されて公表されるまで時間がかかるだろう」と分析した。



bae2150@donga.com baek@donga.com