Go to contents

[社説]最高裁の裁判官欠員状態、民主党の責任は重い

[社説]最高裁の裁判官欠員状態、民主党の責任は重い

Posted July. 21, 2012 07:26,   

한국어

最高裁の裁判官欠員状態が今日で10日目を迎えた。国会の任命同意案採決を待つ裁判官候補4人は、民主統合党(民主党)の党利党略のため、いつ承認されるか分からない。最高裁の小部のうち1部は業務が止まった状態だ。裁判官4人のうち3人以上が揃わないと定足数不足となるのだが、今は2人だけだからだ。小部のうち2部と3部は、それぞれ3人の裁判官がいるため動いていはいるものの、やはり欠員状態であるため裁判官たちに重い業務負担がかかっている。

最高裁の重要事件は最高裁長官と裁判官全員が出席する全員合議体で処理している。月1回の割合で開かれる全員合議体も7月には開かれず、4、5件の事件処理が見送られた。全員合議体は裁判官13人のうち3分の2に当たる9人で構成することができるため、裁判官4人が欠員でも開くことはできるが、意見が鋭く対立することも考えられる全員合議体の性格上、裁判官4人の欠員が出ている状態での運営は望ましくないと判断したからだ。

国民には迅速に裁判を受ける権利がある。事件の確定が遅れれば、そのツケは国民に回る。身柄を拘束された刑事被告の場合、拘束期間の制限で6ヵ月以内に裁判を終えなければならないが、事件の処理が遅れると拘束期間を超えて釈放しなければならなくなる。選挙法違反事件に対する最高裁の判決は、2審判決から3ヵ月以内に行われなければならない。事件処理が遅れると、郭魯鍱(クァク・ノヒョン)ソウル市教育監のように2審査で実刑を言い渡してから3ヵ月が超えても任期が延長される不当な結果を招くことになる。

今回の空白事態は、全的に国会の責任である最高裁長官は、退任する裁判官の任期終了35日前に後任裁判官候補4人の任命を大統領に要請した。だが、国会は法定期限を1ヵ月近く過ぎて、遅れて開会した上、裁判官候補の人事聴聞会も既存の裁判官が退任する日になって開始した。今は民主党が金炳華(キム・ビョンファ)候補に対する人事聴聞報告書の採択を拒否し、国会の任命同意手続きを遅らせている。国会が権力分立の精神を尊重するのなら、任命同意案の処理を遅らせることで最高裁の構成に影響を与えてはならない。最高裁に4人の裁判官の欠員が生じたのは憲政史上初の事態である。金炳華候補が問題なら、コ・ヨンハン、キム・シン、金昌錫(キム・チャンソク)の3候補に対する任命同意案でも上程するべきだ。

憲法裁判所に1人の裁判官が欠員する異常状況も、今月10日で1年になった。候補推薦権を持つ民主党は、チョ・ヨンファン弁護士以降まだ候補を出していない。民主党は最高裁と憲法裁判所の異常な運営を重く受け止めるべきだ。