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駐車スペースが狭い? 後輪を畳めば軽く解決

駐車スペースが狭い? 後輪を畳めば軽く解決

Posted September. 14, 2012 05:53,   

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7月26日、中国上海リーガルイーストアジアホテルのグランドボールルームで開かれたジェネラルモータズ(GM)の産学協力プログラム「ペイス(PACE)フォーラム」受賞式会場は、8ヵ国、26大学を代表する200人余りの「選手」らでにぎわった。

GMは1999年から、米国はもとより、主要海外工場や戦略市場のある国の工科大学に対し、様々なソフトウェアや機材を支援し、自動車産業への理解を深めさせるペイスセンター57ヵ所を運営しており、2年に1度、一堂に会して、コンセプトカー開発大会の優勝者を決める。同日の受賞式会場には、韓国から参加した弘益(ホンイク)大学ペイスセンター所属の学生15人もいた。

「優勝チームと準優勝チームとの点数の差は、わずか3点です。3点差で幸運を手にしたチームは、ほかならぬ2組!」

「我々なんか、受賞圏に入るはずがない」と、3等から順番に名が呼ばれるGM側の発表を後に、おもむろに席を離れる準備をしていた弘益大学の学生らは、思いもよらなかった総合優勝に驚き、お互いに抱きしめながら喚声を上げた。

自動車大国米国やドイツはもとより、最も強力な優勝候補といわれていたインドの大学生らも出し抜いたのだ。韓国の大学生らが「ペイスフォーラム」で総合優勝したのは、05年からの同大会参加以来初めてのこと。

キョン・ジュンギョン氏(機械システムデザイン工学科3年)は、「今から1年前、工学館の掲示板に貼り付けられていたペイスセンター募集公告を目にし、1人、2人と集まってきた」と言い、「当時、イタリア・フェラリーが主催したデザイン大会でトップについた同じ学校の産業デザイン学科の学生たちの挑戦に、刺激を受けた」と話した。

今年の大会のテーマは、環境汚染や交通渋滞を解決する新概念の自動車。弘益大学生らはまず、自分たちが作る新概念の車のコンセプトを、「2025年、人口1000万人が暮らすメガシティ・ソウル」に決めた。20代や30代の1、2人家族がターゲットだった。ユン・スジン氏(産業工学科3年)は、「大学周辺の手狭な駐車スペースに着目し、最初から後輪を畳むことができるように仕上げた」と紹介した。彼らが設計した2人用電気自動車は、後輪を畳めば、2300ミリの全長が1850ミリへと減ることになる。シボレーの軽乗用車「スパーク」は100メートルに26台をとめることができれば、このコンセプトカーは7台多い33台まで可能になる。

韓国の足袋から借用した外観デザインは、イ・スジン氏(産業デザイン科4年)が担当した。人類の移動手段である自動車に、足袋先の尖った部分の柔らかい曲線を融合させた東洋的デザインは、青い目の審査委員らから、高い評価を受けた。

しかし、1年間の開発作業は厳しいものだった。後輪が畳まれるように仕上げたデザインを、技術的な面で追いつくことができなかった。「デザインを変えなければならない」、「設計チームが譲るべきだ」という内部でのトラブルが激しくなり、チームが解散寸前まで追い込まれたこともある。模型車の製作を控え、設計変更を数十回も繰り返した。

大会参加日が2ヵ月後に迫った5月、ペイスセンターを離れる友人らも現れた。チームメンバーの半分以上が卒業を控えている4年生だったため、やみくもにプロジェクトにばかり拘っているわけにもいかなかったのだ。飛行機代や宿泊費も、主催側から支援されず、昼間はアルバイトをし、夜は作業室に集まって、模型車を作って参加経費を工面しなければならなかった。

紆余曲折の末、彼らはフォーラム開始日の7月22日、中国に向け出発した。発表や授賞式が行われる26日まで、ホテルでプレゼンテーション作業や練習を繰り返した。英語で発表しなければならず、発表者4人は何十回もリハーサルを行った。発表当日は、午前5時の明け方まで練習した。

バク・ヨセプ氏(機械システムデザイン学4年)は、「トップにつくという確信などなかった」と話した。世界から集まった『選手ら』は皆、優れた実力を持っている上、発表当日まで相互の出品作について、徹底に秘密を守ったからだ。

結果発表後、審査を担当していたGM関係者や他の国の大学教授らは、「アメージングコリアン」と言いながら、韓国の自動車産業に劣らないほど見事に成長を遂げた韓国大学生らの力量を褒め称えた。学生たちを指導してきた金𨛗柱(キム・グァンジュ)機械システムデザイン工学科教授は、「参加国の中で、自動車内需市場規模が最も少ない国から来た15人の学生たちが、世界を驚かせた」と述べた。

でも、国内には彼らの受賞ニュースが後で伝えられた。キョン氏は、「大きな賞を受賞して帰国した時は、それに見合う関心を受けることができず、友達同士でやや落ち込んだのも事実だ」とし、「就職のためにインターンをしたり、TOEICで高い点数を取ることはできなかったが、世界を舞台に挑戦できた経験を積んだだけに満足する」と話した。



wiseweb@donga.com