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女性客目当てなら…業界で「イケメン営業」拡散

女性客目当てなら…業界で「イケメン営業」拡散

Posted December. 01, 2012 06:53,   

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ソウル江南区大峙洞(カンナムグ・デチドン)のネイルショップ「ルミーガーネット」で働いているハ・ジファン氏(29)は、2年目のネイルアーティストだ。5年前、趣味でネイルの手入れについて学んだ時、この分野に男性は珍しかった。顧客の手に直接触らなければならず、また、ペディキュア(足の手入れ)のため、足に触ることも多いからだ。何より、女性客ほうが馴染めなかった。今は様変わりしている。女性客のうち、繊細で力の強い男性職員を求めるケースが増えている。ハさんによると、職員10人中3人が男性であるほど、男性ネイルアーティストが、ここ数年間で目立って増えている。

●ネイルや化粧品売り場、宅配にも「イケメン営業」

ネイルショップや化粧品売り場など、女性職員が大半を占めていた領域に、男性たちが相次いで進出している。女性客の多いおやつの店やコーヒー専門店、レストランも、イケメン職員を全面に出しているケースが多い。

新世界(シンセゲ)デパートの全国10店舗の化粧品売り場で働いている男性職員は、昨年の79人から今年は92人へと増えた。デパート側は、特に売上げで占める割合の高い江南(カンナム)店の化粧品売り場に、男性職員を戦略的に配置している。

化粧品ブランド「ビリーフ」の売り場で働いている一人の男性販売員は、「女性の言葉に共感し、気楽にさせると、客らから喜ばれている」とし、「軍隊にいる息子を抱えている客には、軍隊での経験を聞かせたことで常連になったこともある」と話した。

女性客らも、男性職員のほうを好む傾向がはっきりしている。未婚の会社員であるイ・ジンヨンさん(31)は、「男性らのお気に入りの化粧スタイルを勧めてくれるため、より一層客観的な気がする」と語った。

専門家らは、女性が心理的「感情のだまし」に弱いことに、関連業界が着目していると分析している。延世(ヨンセ)神経精神科のソン・ソクハン院長は、「女性は頭の中ではイケメン職員が販売のために親切に接していることに気づいていながら、自分に好感を持っていると誤解する確率が、男性に比べて高い」と主張した。

梨花(イファ)女子大学の咸仁姬(ハム・インヒ)教授(女性学)は、「ドラマの中の『イケメン』はイメージのみあるが、実際の消費では、相互作用があるため、関係がより直接的だと感じる」と主張した。

3月、ロッテデパートがオープンしたプレミアムオンラインモール「エルロッテ」は、宅配職員を採用する時、容姿を考慮した。最近、強力犯罪が相次ぎ、女性客らは、イケメンの職員のほうがより脅威的ではないと考えるはずだということが働いた。ロッテデパートの関係者は、「容姿もサービスと考え、採用基準に相当反映させた」と伝えた。

●「容姿もサービス」

現代(ヒョンデ)デパートは、フェイスブックの公式アカウントに、「毎週金曜日に出会う現代デパートのイケメン」というタイトルで、イケメン職員の情報を掲載している。職員の身元情報についてクイズを出すイベントを行っているが、メンバーが1万人を超えるほどの人気ぶりだ。

外食業界も例外ではない。デザイナーのクァク・ヒョンジュさんが、ソウル江南区新沙洞(シンサドン)のカロス通りで経営しているレストラン「テーブルスター」には、ランウェイの舞台に立つ現職の男性モデルやタレントに直接料理を運ばせている。カロス通り商圏客の大半が、容姿に関心の高い20代や30代女性であることに狙いをつけたのだ。コーヒー専門店「スタンディングコーヒー」やトッポッキフランチャイズ「ククデトッポッキ」も、頑丈な若い男性職員を全面に出している。

建国(コングク)大学の河智賢(ハ・ジヒョン)教授(精神健康医学科)は、「家父長的な韓国男性らが、顔を『売って』就職したり、認めてもらう世態を自然に受け入れ、容姿を競争力と思うようになったのも大きな変化だ」と主張した。



salthj@donga.com