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[社説] 大統領選挙まで後4日、デマ流布勢力に有権者は審判を下すべきだ

[社説] 大統領選挙まで後4日、デマ流布勢力に有権者は審判を下すべきだ

Posted December. 15, 2012 02:59,   

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大統領選挙を4日後に控え、ネット上では、与党セヌリ党の朴槿惠(バク・グンヘ)候補が、キリスト教で異端とみなしている新天地とつながっているというデマが出回っている。ネット上のポットキャスト「ナヌンコムスダ(ナコムス=私はみみっちいやつだ)」のキム・ヨンミン氏が、ツイッター上でこれを一所懸命に拡大させている。キム氏は、4.11総選挙で民主党候補として立候補したが、かつての毒舌騒ぎを受け落選した。朴候補が教祖宛に送ったという手紙や写真も一緒に出回ったが、合成であることがわかった。ほかのナコムスメンバーのキム・オジュンやチュ・ジンウ氏も、「朴槿惠のグット(巫女が供物を供え歌舞を演じて神に祈り願う儀式)騒ぎ疑惑」をおだてている。根拠のない、「〜だそうだ」流が大半を占めている。「毒舌の最高峰」といわれているナコムスが、自粛どころか、再びデマ拡大の先頭に立っている。

ソーシャルネットワークサービス(SNS)空間では、「朴槿惠の私生児を急きょ公開」という荒唐無稽な内容も大手を振っている。小説家の孔枝泳(コン・ジヨン)氏は、「朴槿惠が当選すれば、世論調査会社社長に5億ウォンを与えることにした」という呟きをリツイットし、急いで削除し、謝罪する出来事も起きた。野党民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補を支持するソウル大学の鉠国(チョ・グク)教授は、民主党が文候補を誹謗する書き込みを掲載したと主張する国家情報院の女性職員の身元情報をネット上に掲載し、物議をかもしている。これがいわば、ソウル大学法学部教授も正体だ。

朴候補よりは相対的に少ないほうだが、「文候補の父親は北朝鮮人民軍出身」など、文候補を狙ったデマもなくはない。選挙管理委員会は、セヌリ党がまつわったSNSチームを摘発し、不法選挙運動を行った容疑で、代表のユン某氏を検察に告発した。

朴候補は昨日、記者会見で、自分を取り巻くデマを取り上げながら、「デマと全面戦を繰り広げる」と主張した。正当な検証無しに、相手を傷つけるための「うそならそれまで」流のネガティブは、国民の選択を混乱させる。選挙戦を泥沼化させ、選挙が終われば、あやふやになる。政治圏がネガティブ「一発」への未練を捨てきれない理由でもある。司直当局は、選挙後も最後まで、デマの黒幕を追跡し、処罰しなければならない。

文候補を支援する安哲秀(アン・チョルス)前候補は3日、キャンプの解散式で、「今の大統領選挙は逆方向に向かっている」とし、デマや人身攻撃で泥沼化しているネガティブ選挙戦について批判した。現状は安前候補の批判どおりだ。安前候補もデマを批判する声を出さなければならない。新しい政治を叫んだ安前候補自らが、陣営の論理に捕らわれているのと同様だ。

憲法裁判所(憲裁)は1年前、ネットなどオンライン上での選挙運動を全面的に認める趣旨の決定を下した。金は縛り、口を解除するという選挙法の趣旨を反映してのことだ。とはいえ、憲裁の決定が、根拠のないデマまで認めたわけではない。大統領選挙をわずか4日後に控え、デマを生産・流布する勢力に有権者は審判を下さなければならない。