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[社説]「捜査見守る」と言いながら結果が出ると言を翻す文候補

[社説]「捜査見守る」と言いながら結果が出ると言を翻す文候補

Posted December. 18, 2012 03:13,   

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16日、大統領選候補テレビ討論で、セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補が、国家情報院(国情院)女性職員に対する民主統合党(民主党)の人権侵害を問題視すると、文在寅(ムン・ジェイン)民主党候補は、「捜査結果を見守らなければならない。捜査に介入してはならない」と反論した。しかし、文候補は17日、警察が捜査結果を発表すると、「セヌリ党政権が国情院、警察、メディアを総動員した様々な不法と便法で、政権を延長しようとしている」と主張した。捜査を待とうと言っておきながら実際に結果が出ると言を翻したのだ。有力大統領候補が自分の発言に責任を負わず、しかも根拠のない主張で国家機関とメディアを罵倒してはならない。

警察は、捜査の中間結果を発表し、国情院女性職員が提出したコンピュータ2台のハードディスクを分析したが、文候補を誹謗するコメントをした形跡は発見されなかったと明らかにした。こうなれば、民主党が国情院と女性職員に謝罪し、応分の責任を負うのが道理だ。文候補の「国民連帯」に参加した陳重権(チン・ジュングォン)東洋(トンヤン)大学教授ですらツイッターで、「民主党は証拠があれば出し、なければすっきりと謝罪しなければならない」とつぶやいた。民主党の一部でも、国情院女性職員事件に執着せず、方向転換しなければならないという声が出ている。

しかし、民主党は謝罪どころか捜査を行った警察に対して、手抜き捜査、政治捜査だと攻勢をかけた。捜査結果の発表時点を問題視し、「警察の選挙介入の意図が明らかだ」と主張した。警察の捜査結果の発表が、テレビ討論が終わった1時間後だったという点は論議がありえるが、問題はあくまでもは国情院女性職員がコメントで大統領選挙に介入したかどうかという捜査結果だ。そして、すべての疑惑は証拠に勝つことはできない。

捜査の結果が自分たちが期待したとおりでなかったからと、民主党が強引な主張をして政治攻勢をしかけることは正しくない。当初、民主党が提起した疑惑は根拠が不十分だった。疑惑を提起するなら、その証拠も一緒に出すべきだった。捜査結果の発表時点を問題視したが、捜査結果が出たにもかかわらず警察が発表を先送りすることもできなかっただろう。もし、捜査結果が自分に有利だったなら、民主党は発言を変えて「ほら見たことか」と言っただろう。

民主党は、国情院女性職員を尾行し、事実上監禁する人権侵害を犯した。情報機関従事者の身分をあばき、住んでいる家を突き止めるために車にわざと接触事故を起こすことまでした。民主党が、国情院を官権選挙介入疑惑に引き込むことで、国家機関の公信力を失墜させたことだけでも誤りだ。文候補は今からでも、捜査結果を謙虚に受け入れ、これまでの過ちに対して国民に謝罪しなければならない。