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[オピニオン]柳時敏の政界引退

Posted February. 20, 2013 08:34,   

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李明博(イ・ミョンバク)大統領が告別の演説をした19日、柳時敏(ユ・シミン)前統合進歩党共同代表も政界引退を宣言した。「手遅れになる前に私が望む人生を探したく思い『職業としての政治』から去ります」。柳氏は、インターネットのサイトやソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)で一瞬にして李大統領を圧倒した。「残念だ。理論と実務を兼ね備えた最高の政治改革家として記憶されるだろう」といった賛辞が溢れる一方で、「これ以上壊す政党がないようだ。民主統合党に入党したらと思ったが…」という批判もあった。2011年、文在寅(ムン・ジェイン)、安哲秀(アン・チョルス)両氏が登場するまでは野党政治家の中で最高の支持を受けていたので、引退宣言への関心も高い。

◆柳氏は2002年夏、盧武鉉(ノ・ムヒョン)民主党大統領選候補(当時)が苦しんでいた時、「火炎瓶を持ってバリケードに飛び込む心情で、盧武鉉に対する反則を懲らしめる」と政界に飛び込んだ。政治に入門する前の能弁さは、盧前大統領の「精神的警護室長」に登板した後、反盧非盧を刺す毒針になった。「正しいことなら礼儀をわきまえずに言う」という仲間の国会議員の評価が、柳氏の「器」と共に盧政権の限界を物語る。そのためか。李百万(イ・ベクマン)元大統領広報首席秘書官は、「柳時敏氏の挫折は私たちの挫折だ」とフェイスブックに書いた。

◆韓国国民が容認できない公職者の「4つ」が、土地投機と兵役不正、脱税(または剽窃)そして暴言だ。盧前大統領が「大統領なんかやってられない」といった暴言で国民を失望させたとすれば、柳氏は巧みな言葉で聞く人の気分を害しながら、後日、自分の発言を覆して白を切るスタイルだった。ヨルリン・ウリ党と民主党の統合説が出た時は、「嫌だという相手に結婚しようと迫るのは極めて不適切だ」と言っていたが、盧前大統領の大連立提案に返事もしないハンナラ党に対して、「10回も叩かないのは木こりの道理ではない」と言ったこともある。

◆今回の引退宣言の真正性を疑いたくない。しかし、2009年初めに出した著書『後払制民主主義』でも、柳氏は「惻隠の情で向こう見ずに公職に飛び込むことは蛮勇に近い。再びそのような蛮勇を振るってはならない!」(226頁)と書いている。柳氏の言葉どおりなら、「職業」としての政治は止めても、趣味や特技あるいは言語生活としての政治は継続するのかも知れない。最近あるインタビューで、「政治の外の要素が政治に影響を与える時、政治内の変化も起こり得る」と言っており、政治の外の運動を念頭に置いているようだ。世の中には政界引退後に評価される政治家も少なくない。金大中(キム・デジュン)元大統領は引退宣言を覆し大統領までになった。国民が柳氏を呼び戻す状況が訪れるかも知れない。

金順徳(キム・スンドク)yuri@donga.com