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[社説] 責任首相なら金秉寛候補の解任建議から

[社説] 責任首相なら金秉寛候補の解任建議から

Posted February. 27, 2013 03:57,   

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国会は26日、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が提出した鄭扶原(チョン・ホンウォン)首相候補の任命同意案を通過させた。鄭首相は、朴大統領が当初首相に指名した金容俊(キム・ヨンジュン)政権引き継ぎ委員長が検証の敷居を越えることができず辞退し、「代打」として抜擢された人物だ。鄭首相は、検察で法務研修院長を最後に公職生活を事実上終えた。長官、次官の経験がない人物が果たして責任首相に相応しい人事なのか議論が起こった。鄭首相はすでに本格的な試験台にのぼった。

鄭首相が真の責任首相としての役割と位相を確立できるかどうかは、まず朴大統領がどれほど彼に力を与えるかにかかっている。しかし、自らも内閣を円滑に導きながら責任首相の声をはっきり出さなければならない。鄭首相は国会人事聴聞会で、「首相に与えられた憲法の閣僚提請権と解任建議権を忠実に実行することを約束する」とし、「国民の目線と常識に合わせて国政遂行能力がない場合、解任建議権を行使する」と述べた。

鄭首相の約束が口先だけでないなら、連日のように不正疑惑が溢れ出る金秉寛(キム・ビョングァン)国防長官候補に対して候補指名撤回の建議からすべきだ。朴大統領が最近合同参謀本部を訪れた時、金長官候補が同行した。果たしてこのように信頼が失墜した長官で軍を統率できるのか憂慮される。このような時に首相が直言するなら、大統領の重荷を減らすだけでなく、責任首相としての位相を明確にしたと評価されるだろう。

朴大統領を至近距離で補佐した参謀出身の長官や大統領が重視する省庁の長官の場合、自然に力が与えられる可能性もなくはない。鄭首相が実勢長官たちの隙間で座標を失う場合、存在感のない首相に転落する可能性もある。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府で首相を歴任した高建(コ・ゴン)氏は、2004年3月の国会の盧大統領弾劾議決で大統領職務代行を担った時、当時「実勢長官」だった康錦実(カン・グムシル)法務長官から、「首相は大統領職務代行の役割を消極的にしなければならない」と言われた。長官が憲法に保障された大統領職務代行の権限を侵害する発言をするほどだから、首相がしっかりしなければ位相がどこまで墜落するか推し量ることもできない。

金泳三(キム・ヨンサム)政府で首相を歴任した李壽成(イ・スソン)元ソウル大学総長は、「首相は大統領と和合し、国政をうまく運営しなければならない。大統領と意見の違いがある時はいつでも辞めるという思いで働かなければならず、首相が堂々とした姿勢なら閣僚は自然についていくものだ」と話した。1987年の大統領直選制導入後、最も長く首相を務め、26日に退任した金滉植(キム・ファンシク)前首相は、2010年8月に金台鎬(キム・テホ)首相候補が国会人事聴聞会で候補を辞退したため、李明博(イ・ミョンバク)大統領が代打で出した人物だった。努力と親和力で2年5ヵ月間、無難に李大統領を補佐した金首相のように、鄭首相も去る時には国民から拍手されることを期待する。