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韓国の二つの星、ドジャース球場を沸かせた

韓国の二つの星、ドジャース球場を沸かせた

Posted July. 29, 2013 03:11,   

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「これ以上の完璧な光景はなかった」

シンシナティの秋信守(チュ・シンス)にとって、アウェーゲームで観客から、これだけ大きな拍手を受けたのは初めてだった。28日(韓国時間)、米カリフォルニア州ロサンジェルスのドジャーススタジアムで行われたシンシナティ対ドジャース戦は、まるで韓国球場と勘違いさせるほどだった。

満員の観客の半分ほどは韓国人だった。ドジャース球団が韓国人記者に交付したデイリー取材IDが90枚を超えた。報道陣も全部で150人あまりに上り、プレーオフを彷彿させる雰囲気だった。いつもスモールマーケットチーム(中小都市を本拠とするチーム)で活躍してきた秋信守が、「LAに来ると気が散って練習に集中できない」と言ったことが実感できる雰囲気だった。

ドジャースの柳賢振(リュ・ヒョンジン)とシンシナティの秋信守の直接対決は、二人が絶頂の時期に対戦したという意味で、従来の韓国人同士の投打対決とは違いがあった。LAタイムズの記者も、「以前の韓国人選手同士の投打対決と柳賢振対秋信守の対決がどう違うのか説明して欲しい」としてスタジアムの雰囲気に焦点を合わせた。

ハイライトは5回表が終わった後だった。ドジャース球団は、サイ(PSY)の「江南(カンナム)スタイル」に合わせて韓国系、ヒスパニック、米国人観客が馬乗りダンスを踊る場面を大型ビジョンに映し出し、スタジアムを盛り上げた。続いて、観客席(ラグジュエリーボックス)に座っていたサイを映して、観客を熱狂させた。サイも、しばらく馬乗りダンスを見せ、ドジャースファンに喜ばせた。一瞬、スタジアムは韓流フィバーに包まれた。

サイの隣席には俳優の宋承憲(ソン・スンホン)が座っていた。ベテランタレントのキム・セユン氏もスタジアムを訪れ、一般席で試合を観戦した。米国のスタジアムが韓国系と韓国人たちの熱気で包まれたのは初めてのことだ。柳賢振と秋信守の影響力は、実に絶大なものだった。

試合はドジャースが勝ったが、二人の表情は明るかった。同日、韓国メディアに配慮し、柳賢振のインタビューは、米国メディアの記者が先に質問し、韓国メディアは別途まとめてインタビューを行った。シンシナティも秋信守をドジャースの記者室に案内するなど、韓国メディアを配慮した。ある米国メディアの記者が、柳賢振に「秋信守と会って食事をしたか。食事代の支払いはどちらがしたのか」と聞くと、「店主が払った」と答え、会場は大笑いになった。

柳賢振は、「信守さんとの対決を意識せざるを得なかった。緊張した。パワーもあるし、コンタクト能力もあるので、初球から速球で勝負したが、その後コントロールが乱れて四球を出してしまった」と話した。秋信守は、「今日は賢振が支配したゲームだった。試合前にビデオと記録を参考にしたが、実際ぶつかってみると違う。賢振と対戦するのは初めてだ。2度目の打席で賢振が2球目にチェンジアップを投げたが、普通なら左打者には使わない。直球だと思ったが、すでに遅かった。内野ゴロになった。6回にはカーブに三振を食らった」と話した。

この日、優れた投球を見せた柳賢振は、「体調が良かった。直球だけでなく、変化球も低めにコントロールができて良かった」と言い、マッティングリー監督が更なる磨きを指摘したブレーキングボールについては「変化球を投げながらスピードよりは切れを意識したし、結果が良かった」と話した。秋信守は、大リーグ投手としての柳賢振について「記録が物語っている。ドジャースだけでなく、どのチームに行っても2番手、3番手の先発として活躍できる素晴らしい投手だ」と評価した。

柳賢振と秋信守の初めて対決は、大リーグで行われてた歴代の韓国人選手同士の投打対決としては最高だった。米メディアも高く評価した。ドジャースを取材している日本人記者は「試合後の二人のプロフェッショナルなインタビュー内容に感銘を受けた」とし、「今日は実に素晴らしい試合だった」と親指を立てて見せた。