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夏休みはボランティアのシーズン?

Posted August. 07, 2013 03:48,   

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先日、中学校1年生の息子が福祉館でボランティア活動をしてきた。夏休みを、家でぶらぶらしながら過ごすよりは、ボランティアをしながら苦労をしている人々を現場で見てみれば良いという趣旨だった。

その福祉館では、ショッピングバックとファイルみたいなものを作っていた。収益では低所得層や障碍者を支援するという。約30人のボランティアたちが猛暑に作業場で汗を流している。

息子は午前9時半から正午まで、まる3日を働いた。毎日500本ずつを作ったと言ったが、多少は誇張があると感じた。

全部で7時間半のボランティア活動。働きながら感じたことを聞いた。思いがけない答えが返ってきた。隣にいた御婆さんのボランティアがすごく怖かったと言う。息子がちょっとでも手を休めていると、御婆さんが大量の作業量を与えるんだそうだ。泣き面になって作業をしている姿が思い浮かんだ。

息子は、ボランティアのことを「労働」と表現した。固い姿勢で作業をしていたため、肩や腕、腰が痛くなるという。大げさなこと言うなと言ったら、真面目な顔でこう話した。「コンベヤベルトって分かるでしょ?あのベルトが回るような感じで、次から次へと作業量が回って来るんだよ。もう、気が気でないからね。ともかく無茶苦茶忙しいんだから…」

まだボランティアの喜びを期待するには早い年齢かも知れない。息子は、福祉館にまた行く気はあるのかと聞いたら、肯定も否定もせず、微妙な顔をした。強く抵抗しないのは幸いだ。

1週間前、偶然、ある新聞がソウルの江南(カンナム)地区の住民を対象に発行した特集版を見たことがある。たまたま息子が福祉館でボランティアをしていた時期だったからか、紙面の半分を占めていた表が目を引いた。夏休みに青少年が参加できる全国のボランティアプログラムをまとめて紹介する表だった。

募集期間とボランティア期間、場所、志願資格が整理されていた。例えば、「エネルギー節約のためのキャンペーン(消灯行事の広報活動)」の場合、今月22日午後5時から8時まで、ソウル城東(ソンドン)青少年文化の家と金湖洞(クムホドン)一帯で行われる。広報活動への参加を希望する中高校生20人を19日まで募集する。大邱市南区(テグシ・ナムグ)では30日まで「猛暑対策・水を分ける」イベントのボランティア活動が行われる。小中高生を随時募集している。

実際、インターネットをちょっとでも検索してみれば、青少年向けのボランティア参加情報は簡単に見つかる。そういう情報だけを集めて随時更新しているサイトも多数ある。ボランティア情報を共有するネットユーザーも多い。

いつの間にか、大韓民国がボランティア先進国になったようで、誇りを感じる人もいるだろう。ましてや未来の主役である10歳代の青少年たちがボランティアを主導的にけん引しているではないか。だが、このような解釈に同意しない人も多いようだ。

1996年、教育当局は青少年のボランティア活動を活性化させるため、「学生の自発的奉仕活動点数制度」を導入した。市・道によって多少の違いはあるが、中学生の高校入試用成績を算出する際、総点300点のうち20点前後をボランティア点数に割り当てる。大学入試にボランティア点数を直接反映しているわけではない。しかし、大学入試選考のうち随時募集などで学校生活記録簿に記載されたボランティア活動の内容が選考資料として使われる。

生徒たちがボランティア活動に飛びつく理由がここにある。ボランティアが受験のための「試験科目」になっているわけだ。現状がこうだから、ときには保護者たちの方がもっとエゴ丸出しになる。子供がボランティアをしている現場に現れて、わが子の写真を撮りまくる。記録を残すためだ。純粋な気持ちでボランティア活動に励んでいる一般の参加者たちの不快感を与える。

もちろん、こういうことをしてでも青少年がボランティアをすることのどこが悪いんだと反問するかもしれない。最初は気が進まなかった子も、次第に奉仕の真の価値に目覚める可能性もある。そうなれば、目が回るほど忙しい学期中にも、点数と関係なく、自発的にボランティアに参加するだろう。そうなることを望む。ボランティアは、ポイント商品でも、シーズン商品でもないのだから。