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悪口を言われない経済チームになる方法

Posted September. 06, 2013 08:37,   

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金融委員会の申齊潤(シン・ジェユン)委員長は、ソウル大学経済学科を卒業し、米国の名門・コーネル大学で経済学修士号を取った。どこに出しても恥ずかしくない学歴だが、朴槿恵(バク・グンへ)政府の経済チーム内では、「最低の学歴」だ。経済副首相、大統領経済首席秘書官、韓国銀行総裁、公正取引委員会委員長、産業通商資源部、国土交通部、未来創造科学部、農林畜産食品部、海洋水産部長官など、ほかの経済チームのメンバーらは、軒並み博士号を持っている。学位が全てではないが、専門性一つだけをみても、現在の経済チームが、史上最高レベルであることは事実だ。

一見、仕事も熱心にやっているかに見える。朴槿恵政府発足から35日後の4・1住宅市場正常化に向けた総合対策を出すすばやさも発揮した。5月初めは、補正予算案を国会で一ウォンも削減されず、可決させる政治力を示した。「モラルハザード」をあおって金融システムを揺さぶりかねない負債帳消し政策も、大きなトラブル無く、やっつける緻密さも示した。

ところが人気がない。評価点数は落第点をかろうじて脱するレベルだ。東亜(トンア)日報が経済専門家20人を対象に調査した結果、100点満点で61点が付けられるのに止まった。実は、評点が低いことよりさらに手痛い下りは、多くの国民が、「果たして経済チームがあるのかどうか、分からない」と口をそろえていることだ。

現経済チームの存在感がない理由は、悪口を言われるのを意識しすぎて、避けているからだ。正解がはっきりと出ており、野党や特定団体など声の大きな集団の批判を避けてできることだけを選んでやっている。いざ、韓国が、世界の経済戦争の狭間で生き残るために、直ちに取り組まなければならないこと、すなわち、サービス業や首都圏投資規制の緩和、ポピュリズムの外風を食い止めることには、過度に身を入れない。核心はさておき、へりのみ打っており、存在感があるはずがない。

7月初頭、企画財政部など、政府の各省庁が合同でまとめたサービス業対策を見ても、現在の経済チームが悪口を言われないようと、どれだけ気を使っているかが分かる。「雇用無き成長の泥沼」から脱するためには、早急にサービス規制を緩和させなければならないのに、政府は、細かな規制のみいくつか撤廃し、サービス業の息の根を止めている「大きな釘」の規制は、手をつけようとしない。「利害関係が対立する事例があまりにも多くて…」というのが、玄旿錫(ヒョン・オソク)経済副首相のいいわけだった。言い換えれば、「物事が騒然となることを願わない」という意味だ。

それから、玄副首相は、「水滴穿石」という四字熟語を引用した。雨だれが踏み石をつきぬくように、少しずつ、静かにやっていくという意味だ。元々、水滴穿石とは、繩鋸木斷(縄で木を切るという意味)と対を成す言葉であり、俗世を離れて道を修める人たちが身につけなければならない望ましい姿勢を指している。

果たして、玄副首相を始めとした経済チームは、道人のように行動すれば、批判を避けて通ることができるだろうか。法句経には、次のようなエピソードが出ている。

一群れの信者らが、釈迦の高名な弟子らを次々と訪れ、教えを請った。釈迦が、「森で生活しながら、修行を積む者の中では最高だ」と評したレワタ尊者は、静かに座っていて一言も口にしなかった。「知恵第一」のサレプタ尊者は、几帳面に理論的に教えを与えた。「多聞第一」のアーナンダ尊者は、簡単明瞭に要点のみ語った。ところが、信者らは、3人の尊者の教えに対し、軒並み不平を口にした。

釈迦のお言葉はこうだった。

「人々は、何も言わず座っていても批判する。口数が多すぎても批判する。口数が少なくても同じように批判する。この世の中に、批判を受けない人など誰もいない」

経済チームは、野党や一部の世論から批判を受けず、仕事をきちんとやりこなすというつまらない考えを捨てなければならない。今すぐは、少し悪口を言われても、経済再生のために急いで取り組まなければならない宿題について、くそ力を発揮して取り組んでこそ、「本当にはなはだ悪口」を言われない経済チームになることができる。