体力面での男女の違いは大きい。「人間弾丸」ウサイン・ボルトが100メートルを9秒台で走ることに対し、女子選手の世界新記録は10秒台だ。ゴルフでも昨年米プロゴルフ(PGA)の新しい皇帝に浮上したローリー・マキロイは平均飛距離が301.1ヤードだった。反面、申智愛(シン・ジエ)や朴仁妃(パク・インビ)は平均240〜250ヤードを越えない。男女選手の賞金差も大きい。昨年、PGA総賞金は2億600万ドルだったが、米女子プロゴルフ(LPGA)の総賞金は約4分の1の4900万ドルにすぎなかった。
◆韓国は、特にスポーツで女子選手の活躍が目立つ。LPGAを総なめする選手らをはじめ、ハンドボール、アーチェリー、卓球、射撃など世界スポーツ大会で賞を席巻するのは女性だ。1989年には金水寧(キム・スニョン)選手が世界アーチェリー選手権大会の優勝を独占し、女子ハンドボールチームが国際大会で優勝したことに続き、映画俳優のカン・スヨンがモスクワ映画祭で初めて最優秀女優賞まで取ると、「韓国女性の優秀性」を褒め称える話がマスコミに殺到した。
◆韓国の女子生徒の体力が男子生徒を追い越したという。教育部が3年間、生徒健康体力評価の統計を出したところ、全国高校3年生の女子生徒は1等級が3.3%だったが、男子生徒の1等級は2.4%だった。反面、最も低い5等級は男子生徒は2.2%で女子生徒の1.3%より多かった。筋力や走り(ランニング)などは男女の基準が違うため、一概に女子生徒が男子生徒より体力が強いとは言い難い。しかし、肥満度などが含まれているため、全般に女子生徒の体力管理が男子生徒より優越だとは言える。
◆成績では既に女子生徒が男子生徒を追い越した。昨年、大学修学能力試験標準点数の平均は「数理カ」を除いては全ての科目で女子生徒が男子生徒を追い越した。数学も最近、経済協力開発機関(OECD)調査によると、韓国の学生の男女の違いが縮小していることが分かった。男子の中で自ら「草食男」と呼ぶ人が半分だった。このままいけば、「弱者」の女性を保護する法規が全て消える日が来るかも知れない。
申然鐏(シン・ヨンス)論説委員 ysshin@donga.com