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「社会的弱者から社会の参加者に」 多文化社会に吹く新しい風

「社会的弱者から社会の参加者に」 多文化社会に吹く新しい風

Posted October. 21, 2013 08:24,   

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「世界の様々な国から韓国に来て定着した移住民が力を合わせました。韓国人としてもっと能動的に社会に参加し、統合に貢献したいです」

15の移民者団体が参加した「グローバルコミュニティ協会」が第一歩を踏み出した。様々な文化と国際ネットワークを活用してグローバル大韓民国の未来に参加するためだ。初代会長の渡辺みか氏(52)は19日、ソウル鍾路区(チョンノク)のソウル・グローバルビルの国際会議場で行なわれた発足式での挨拶で、「オーケストラの演奏のように美しい調和で多文化社会にシナジー効果を出す」と語った。

国内の移民者は、これまで支援や関心を受けるべき対象と認識された。政府や社会がそう考え、移民者も自らをそう位置づけた。

このような雰囲気を変えようという動きが生まれ始めた。いつも何かを要求したり受けたりするのではなく、自立と自助を通じて社会に参加しなければならないと考えたのだ。韓国社会に重荷になる疎外階層ではなく、国家発展のパートナーであり主役になるという認識が、グローバルコミュニティ協会で具体化された。

移民者団体はこれまで、似た背景(例えば国家や人種や宗教)を中心にそれぞれ活動してきた。連帯意識が弱く、声を一つにできなかった。グローバルコミュニティ協会は移民者団体を一つにまとめた国内最大の組織だ。

創立メンバーの15団体の性格は様々だ。結婚移民女性が主軸の団体、移民者の配偶者が中心の団体…。各団体の会員数は平均100〜500人。今後、外国人留学生団体などもっと多彩な移民者団体と手を握る一方、韓国人とも交流を拡大する方針だ。

発足式でグローバルコミュニティ協会の紹介をした京畿(キョンギ)多文化協同組合のパク・チャンドク理事長(38)は、「多文化という名で支援だけを受けてきたので、国民が逆差別を感じた。ここから生まれる葛藤で韓国社会が分裂しないよう問題を解決する」と述べた。

「不憫な移民者」から「能動的な移民者」へのパラダイム変化は世界的な傾向だ。先進国でも移民者は社会が助けなければならない疎外階層ではなく、責任ある市民へと誘導する政策を展開している。3D業種中心の単純労働力よりも、国家発展に大いに貢献する海外人材を誘致する競争も激しい。

このため政府は、「移民者社会統合基金」を早ければ2015年に導入することを決めた。今年から2017年まで施行する移民政策(世界の人々と共に成長する活気に満ちた大韓民国)を支援するためだ。出入国管理の手数料や罰金など外国人が負担した財源を移民者に使うわけだ。米国、ドイツ、英国も、移民者に必要な予算を「受益者負担の原則」によって移民関連の手数料や過怠金から調達している。