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米グローバル企業のUターンブーム…アップルも加わる

米グローバル企業のUターンブーム…アップルも加わる

Posted November. 07, 2013 03:07,   

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最近、海外に進出していた米製造企業のUターン現象が続いている。特に、中国から戻ってくるメーカーが多い。このような動きは、中国や米国だけでなく、世界製造業の勢力図に大きな変化を招くものと見られる。

ブルームバーグ通信は5日付けで、アップルがアリゾナ州メサ市の旧「ファーストソーラー」工場を購入し、アイフォーンのカメラレンズのカバーなどに使われる部品・サファイアグラスを生産する工場に改造することにしたと報じた。アップルのクリスティン・ヒュージェット・スポークスマンは、「工場設立を通じて、国内生産が拡大され、今後、最高2000件の雇用を創出できることが誇らしい」と明らかにした。1999年までに米国内工場を全て閉鎖し、中国などに出て行ったアップルが、昨年末に続き、1年足らずで2度目の工場設立計画を打ち出したのだ。アップルは、来年はテキサス州に年間100万台のマックプロを生産する工場を建設するという。

これに先立って、GEとグーグルも昨年、今年の海外生産施設を本土に移転することを決めており、米企業のUターン現象に拍車がかかっている。昨年2月、GEは、中国の大手温水器工場をケンタッキー州のルイビルに移転すると発表した。

米企業各社が戻ってくるのは、「製造業競争力の強化」による経済的要因によるものだ。昨年、米メディアが、GEのジェフリー・イメルト会長を「愛国者」とまで呼んで工場回帰を称えると、イメルト会長は直ちに、ハーバードビジネスレビュー(HBR)への投稿文を通じて、「(米国で)慈善をするために移転したわけではない。企業家は収益性で決める」と明らかにした。

GEは低賃金を狙って、00年、中国に生産設備を建設したが、中国労働者の賃金は日々高まっている。中国国家統計局によると、08年以降今年9月にかけて、5年間で中国労働者の平均賃金は71%も上昇した。低賃金のメリットは徐々に無くなっているものの、燃料価格は3倍近くも高騰し、米国まで平均4週間がかかる船舶の輸送費が高騰した。GEは、米国に工場移転後、コストを20%下げ、温水器の製品価格を1599ドルから1299ドルへと引き下げた。

モトローラを買収したグーグルも、9月、テキサス州・フォートワースに、モトローラのモトXの生産工場の稼動に入った。米国内初のスマートフォンの組立工場だ。

10年から、中小企業を皮切りに始まった米企業のUターン現象は、この2年間で新たなグローバル大手企業へと広がっている。

世界的コンサルティング会社・ボストンコンサルティンググループ(BCG)は8月の報告書で、「2020年、米国が再び世界製造業の生産基地になるだろう」とし、「この40年間、低コスト国へと移転してきた米メーカー各社が再び戻ってきている」と分析した。企業の海外所得への税金減免を打ち切り、本土移転企業への税制上優遇を増やすバラク・オバマ政権の政策も、大きな影響を及ぼしているという。

これに先立って、BCGが昨年2月、年間売上げ10億ドル以上の米106のメーカーを対象に行った調査の結果、37%が、「海外生産施設の米国への移転を考慮している」と答えた。