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WTO交渉が一部妥結、韓国の輸出に好材料

WTO交渉が一部妥結、韓国の輸出に好材料

Posted December. 09, 2013 03:16,   

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世界貿易機関(WTO)ドーハ開発アジェンダ(DDA)の交渉が、12年ぶりに初めて実を結んだ。159のWTO加盟国が貿易の円滑化など、一部の分野で劇的に合意し、1995年のWTO発足後初めて、汎世界的貿易交渉が妥結したのだ。

産業通商資源部(産業部)は7日(現地時間)、インドネシアのバリで開かれた「第9回WTO閣僚会議」で、貿易の円滑化、農業の一部の分野の制度改善、発展途上国の優遇の3つの分野からなる「バリパッケージ」が妥結されたと明らかにした。バリパッケージとは、01年に交渉が開始したDDAが、12年が過ぎても、加盟国間の意見の隔たりで、合意に失敗すると、妥結の可能性の高い議題だけを選んで作った協定だ。WTOの159の加盟国が全て集まって、交渉妥結を引き出したのは、1995年のウルグアイラウンドの発効を受け、WTOが発足してから初めてのことだ。

バリパッケージを通じて、加盟各国は通関手続きを改善し、非関税交易障壁を引き下げる内容の「WTO貿易の円滑化」協定に合意した。貿易円滑化協定は、15年7月31日まで、WTO加盟国の同意手続きを経ることになり、加盟国の3分の2以上が受け入れれば、該当メンバー国に限って、協定が発効される。

国際商業会議所(ICC)や米ピーターソン国際経済研究所(PIIE)によると、貿易円滑化協定で、世界で1兆ドル以上の輸出増加や2000万件以上の雇用創出効果があるだろうと見込まれている。

国内では、この協定で、貿易費用が10%減少すれば、長期的に韓国の国内総生産(GDP)は8.74%、輸出は11.3%伸びるだろうと、対外経済政策研究院(KIEP)は見込んだ。

農業分野では、政府が認めた一定の物量の農産物だけに、低い関税をかけ、超過物量には高い関税をかける低率割当関税(TRQ)を、発展途上国にさらに有利に改善する方向で合意がなされた。3年連続してTRQの消尽率が65%未満の場合は、TRQの適用方式を先着順に変えることになっているが、韓国を含めた途上国は、この義務から免除されることになる。

産業部の関係者は、「協定が発効すれば、通関手続きが大幅に改善し、韓国企業の輸出入の環境も改善されるだろう」とし、「最終的協定文には、韓国に有利な条項が多数含まれており、全体的にうまくできた交渉だと評価する」と話した。

今回の交渉妥結をきっかけに、WTOを通じた多国間貿易協定への信頼も、ある程度は回復されるものと見られる。世界各国は、貿易障壁を引き下げるためのDDA交渉が、続けて物別れに終わると、二国間自由貿易協定(FTA)や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)などの多国間FTAに集中してきた。米紙ニューヨークタイムズは7日付けで、「交渉の妥結は、失敗の崖っぷちからWTOを救った。12年間、何の実りもなく続いてきた交渉で、関税障壁を下げることができるという能力を示した」と報じた。