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労働組合の経営権侵害、6つに1つの公共機関で労使協約に明記

労働組合の経営権侵害、6つに1つの公共機関で労使協約に明記

Posted January. 23, 2014 04:10,   

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エネルギー公企業の韓電KPSには会社が休業したり廃業しても、全職員の雇用を保障するという人事規定がある。労働組合と結んだ団体協約の第9条に「会社が休業したり廃業しても、雇用と勤続年数を継承する」と書かれているのがそれだ。韓電KPS側は、「経営権侵害の条項なので改正を推進しているが、組合の反対で15年以上、団体協約に含まれている状態だ」と話した。

公共機関の労働組合による経営権侵害や天下りで選任された経営陣の無責任な経営が手をつけられないほどの水準に達しているという危機感が広がっている。負債と福利厚生の削減だけに絞られている政府の公共機関改革対策は、がん患者に鎮痛剤を処方する対症療法で、経営システムの全般にわたって構造改革を行う必要があると指摘する声が上がっている。

22日、企画財政部(企財部)によると、政府は最近、公共機関を改革するため、全国295の公共機関から団体協約上の経営権侵害条項の有無について報告を受けた結果、40機関が「団体協約に経営権侵害関連の内容がある」と報告した。

政府には報告していないが、団体協約に「絶対賃金を削減しない」という内容を入れた9の研究機関を入れれば49の公共機関(17%)の労働組合が経営権を侵害しているのだ。6つに1つの割合で公共機関の労働組合が経営に影響力を行使している格好だ。

団体協約上の経営権侵害条項には、いかなる理由でも賃金を削減しないという内容があれば、職員が起業のために休職する際はこれを無条件認めるという条項もある。会社側の固有権限である「職場閉鎖」を実施する場合にも、労働組合との協議を義務付ける内容を明記している機関もあった。一部では、ストライキに突入しても職員を処罰しないという条項まで入れている。

政府は、各公共機関に対して、経営権侵害事項の訂正するための正常化計画を、3月末までに提出するよう指示した。だが、団体協約改正交渉が通常2年に1度の割合で行われるため、交渉をしていない機関が多い上、組合が改正を拒否する可能性が高く、実現可能性は不透明だ。

こうした状況下で、韓国土地住宅公社(LH)と韓国電力など、今月末までに自主改革計画書を提出しなければならない38の重点管理公共機関の労働組合委員長らは、23日に代表者会議を開き、団体協約改正と政府の経営評価を拒否する立場を宣言する方針だ。これに対して企財部側は、「成果給が決まる経営評価の対象に団体協約改正が含まれるので、組合としても協調せずにはいられないだろう」と強気の姿勢を見せている。

韓国開発研究院(KDI)の朴進(パク・ジン)教授は、「一度決まった既得権をなくそうとすると、法外な努力を必要とする」とし、「政府として公共機関を改革したいのなら、昨年の鉄道ストのとき以上に法と原則を守る姿を示さなければならないだろう」と話した。