北朝鮮 ・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」で行われている発射台の増築工事が大詰めを迎えており、近く更なる「ロケット」を発射する可能性があるという見方を、米研究所が明らかにした。米国ジョンズ・ホプキンス大学国際問題大学院の韓米研究所が7日、このような見解を研究所の北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」に発表した。
38ノースは、「最近、商業用衛星写真を分析し、発射台は、当初把握されていた高さより高い(地上)10〜11階建て規模に増築されており、早ければ1〜2ヵ月内に工事が完了するだろう」との見解を示した。平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンプクト・チョルサングン・トンチャンリ)に位置する発射場は、北朝鮮が2012年4月と同12月に、長距離ロケット「銀河3号」を打ち上げた場所だ。
また38ノースは、「増築された発射台は、銀河3号(全長32メートル)より長い、最長50メートルのロケットを発射できる」とし、「北朝鮮が模型を公開した銀河9号の発射も、同じ場所で行われるだろう」と主張。さらに「発射台の大きさと燃料の形態などを勘案すれば、新型ロケットは、ウクライナの新型ロケット『サイクロン−4』に似たものである可能性がある」とし、「このロケットは、旧ソ連の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を応用したものだ」と指摘した。
これに関連して韓国政府当局者は、「北朝鮮が今のところは対話局面を保ているが、挑発しようと腹を決めれば、核実験よりはミサイル発射を選択する可能性が高いものと見られる」と話した。その上で「国際社会の意表をつくため、電撃的に核実験を実施する可能性と、西側の東倉里発射台を注目させては、東海(トンヘ)発射台(咸鏡北道花台郡舞水端里)からロケットを打ち上げる可能性など、あらゆるケースに備えている」と話した。