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「サムする」韓国

Posted February. 26, 2014 05:39,   

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「サムする(サムタダ)」とはインターネットの新造語で、「something」の「some(サム)」と動詞「乗る(タダ)」の合成語。好意を寄せる人と正式に交際する前に恋心を交わす行為を意味する。恋人ではない妙なムードになる相手のことを「サムナム(サム男)」、「サムニョ(サム女)」と言う。

若者の間で「サムする」が流行っている。

ネットでは、「サムして私を混乱させる」「サムなのか。嫌いなのか」「サムなのかどうか、どうやって確認すればいのか」という質問が書き込まれる。読んでみると、中高生や大学生が多い。30代の会社員が職場の同僚に「サム」を感じ、悩んだ末に書き込んだものもある。このような質問には、「サムする相手をじらす」ことから「サムを引き出す方法」まで具体的な答えが寄せられる。中学校教師のパクさん(30)は、「サムする異性とカカオトークをやりとりして相手の心を読むことが近頃の10代の重要な関心事だ」と話す。

流行に敏感な歌がこれを見逃すわけがない。プロジェクトグループ「SoYou X JunggiGo」の歌「サム」は21〜23日の地上波3社の歌番組で1位を独占した。「近頃ときたら、僕のもののようなのに、僕のものではない、僕のものみたいな君/私のもののようなのに、私のものではない、私のものみたいなあなた/これってどんな関係なんだ?判断できないじゃないか」という歌詞には、「サムする」男女の微妙な心理が表れている。歌手K.willは新曲「サムナムサムニョ」で、「告白のような本心は後ですればいい」と歌う。歌手Poyの「そうだったのか」はもっとストレートだ。「僕たちの関係は今サムしている。他人から進もう」。

「サム」を扱ったギャグ番組も人気だ。tvN「コメディビックリーグ」のコーナー「サム・アンド・サム」は、1月11日の1回目の放送からこれまで視聴者投票で1、2位を争う人気番組だ。このコーナーは、人々が夢見る「サム」と現実を比較する。昨年始まったKBS「ギャグコンサート」の「ドキドキ」も互いに好きだが告白できない幼なじみの話を扱って人気コーナーとなった。コメディビックリーグのキム・ソクヒョンPDは、「サムが恋愛の前段階としての地位を確立し、視聴者のサムに対する共感や疑問が増えている」と話す。

なぜ近頃の若者は流行のように「サムする」のか。女子大生のナム・ヨンヒさん(25)は、「最近、私ぐらいの年代は傷つきたくなくてサムという段階を作って楽しんだりする」と話した。パク・ジュヒさん(25)は、「好きな人がいてもプライドが傷つくので告白できず悩む。人生でサムしている時が一番ときめく時だ」と話した。

専門家たちは、この流行にはロマンス中毒と自己防御の心理があると分析する。「世上物情の社会学」の著者ノ・ミョンウ教授(亜洲大学社会学科)は、「10、20代は少しの間でも恋愛しなければ不安に思う強迫観念がある」とし、「しかし、恋愛は長くは続かないため、『恋愛が終わった』より『サムが台無しになった』という表現を使って不確かな恋愛に対する恐怖を解消しようとする」と説明した。