親ロシア武装勢力がクリミア半島南西部にあるウクライナ・ベルベク空軍基地を包囲する中で、最後まで基地を守っていたウクライナの軍人カップルが22日、「涙の結婚式」を挙げた。
ウクライナ空軍通信将校のイヴァン・ベネラと看護将校のガリーナ・ボロシャンチクは、セヴァストポリ近くのベルベク空軍基地で結婚式を挙げた。2人は基地を包囲した親ロシア武装兵力が「離脱せよ」と最終通告した後も基地を守っている。
司会を務めたベルベク基地司令官のユリ・マンチュール大領は、この夫婦が贈り物と花束を交換すると、「世界中がここを見守っていることをいつも覚えているように」と話した。花嫁は花束を受け取って涙を流し、夫婦が手を取り合って領内を行進した。同僚の部隊員はシャンパンで乾杯をし、ダンスを踊って結婚を祝った。
しかし、お祝いのムードはすぐ混乱に包まれた。ロシア製の装甲車を先頭にした武装勢力がすぐ正門を押し入り爆発物を爆発させ、銃撃の末に基地を掌握した。