海軍が20日、独島(トクト)付近の東海(トンヘ・日本海)上で北朝鮮の潜水艦の侵犯を想定した実射撃訓練を実施した。この訓練には、韓国の駆逐艦「広開土大王」(3200トン)など艦艇19隻と海上哨戒機(P3CK)2機、リンスヘリコプター1機が参加した。
日本が訓練の前日に独島の領有権を主張して韓国軍の実射撃訓練の中止を求めたが、政府はこれを一蹴し、訓練を予定通り実施した。海軍は当初非公開の訓練を計画していたが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記が1999年の延坪(ヨンピョン)海戦15周年を迎えて潜水艦部隊を視察し、韓国に対して威嚇する発言をしたため、警告の次元で公開することを決めた。
同日午前9時から3時間ほど行われた訓練は、東海を侵犯する敵の潜水艦を探知し、追撃、撃破するシナリオで行われた。まず哨戒艦(PCC・1200トン)「原州(ウォンジュ)」から発射された対潜水軽魚雷「チョンサンオ」が約9キロメートル離れた海中60メートルに設置された仮想ターゲットに命中した。原州艦は、2010年に北朝鮮の潜水艇によって沈没した哨戒艦「天安(チョンアン)」と同級の艦艇で、敵が挑発すれば天安艦46勇士の屈辱を晴らす機会にする考えだと、海軍は説明した。
そして、来月実戦配備される誘導弾高速艦(PKG・450トン)「朴東鎮(パク・ドンジン)」から発射された艦対艦誘導弾「海星(ヘソン)」も約100キロメートル飛んで廃棄漁船に命中した。朴東鎮艦は、韓国戦争の霊興島(ヨンフンド)奪還作戦で敵と戦って戦死した英雄朴東鎮中佐の名前から取った艦艇だ。
さらに、海上哨戒機からも空対艦ミサイル「ハープーン」を発射し、約100キロメートル離れた仮想敵の艦艇を撃沈した。広開土大王艦は、敵の潜水艦を援護するために接近した仮想敵の艦艇に向かって127ミリ艦砲射撃を行った。黄基鉄(ファン・ギチョル)海軍参謀総長は広開土大王艦に乗船して訓練を指揮し、「敵の潜水艦が挑発する場合、最後まで追跡して海に葬れ」と命じた。
軍関係者は、「今回実射撃訓練が実施された海上は、韓国軍が日常的に訓練してきた場所だ」とし、「訓練区域の一部が自国の領海に含まれているという日本政府の主張は一考の価値もない」と主張した。
日本政府の菅義偉官房長官は20日、記者会見で、韓国海軍の射撃訓練に対して「竹島の領有権に関する我が国の立場から絶対に受け入れることはできず、極めて遺憾だ」と非難した。