「キ・ドンミン氏の候補辞退は2度目の『破倫行為』だ」(セヌリ党の尹相鉉事務総長)
「政権与党の独走にブレーキをかける」(新政治民主連合のキム・ハンギル共同代表)
今月30日実施の再・補欠選挙を控えて、最後の週末を迎えた与野党の執行部は、最大の勝負所となる首都圏で総力で遊説対決を繰り広げた。与党セヌリ党が「野党連帯は政治野合だ」と先に口火を切った。野党は、セヌリ党の独走をけん制するべきだとして、支持を訴えた。
●セヌリ党「景気浮揚には過半数議席が必要」
金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表は27日、ナムソン駅とナムソン市場、太平(テピョン)デパートなどソウル市銅雀区(トンジャック)一帯を練り歩きながら、銅雀乙選挙区に立候補した羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)セヌリ党候補への支持を訴えた。前日は、京畿道(キョンギド)の平澤(ピョンテク)と水原(スウォン)地域を回りながらセヌリ党候補への支持を訴えた。金代表は、「(景気浮揚のための)経済政策が成功するためにはセヌリ党が院内安定過半数の議席を確保しなければならない」と主張した。
セヌリ党は野党陣営の候補一本化を激しく批判し、「地域の働き者論」のアピールに力を入れた。尹相鉉(ユン・サンヒョン)事務総長は27日、記者懇談会を開き、銅雀乙に出馬した新政治民主連合のキ・ゴンミン氏が候補を辞退したことについて、「破倫の候補公認という非難を押し切って戦略的に公認したキ氏を、ついには辞退させるという、なおさら過酷な『第二の破倫』を犯した」と批判した。羅候補については、「銅雀で生まれた、ただ一人の候補」と紹介した。また、水原丁選挙区に立候補した任太煕(イム・テヒ)候補については、「経済選挙区に経済専門家を送り出した」として、「地域の働き者」のイメージをアピールした。
●新政治連合「無能与党の過半数議席を阻止せよ」
新政治連合の執行部は27日、水原地区に拠点を設け、京畿道金浦(キンポ)と全羅南道順天(チョルラナムド・スンチョン)を行き来しながら盛り上げに乗り出した。同党の議員らは、野党陣営の候補一本化が行われた銅雀乙の魯会燦(ノ・フェチャン)正義党候補を応援する遊説活動を展開した。
同時に、セモグループの兪炳彦(ユ・ビョンオン)元会長一族に対する手抜き捜査問題を重点的に取り上げ、政権与党の無能さを糾弾した。キム・ハンギル共同代表は同日の記者懇談会で、「全国15の選挙区で実施される再・補欠選挙で、国民が強力な警報を鳴らしてこそ、政権与党も気を引き締めてちゃんとやろうと変わるだろう」と話した。
同党は、公式には「5議席+α」を目標として掲げたが、野党間連帯以降は首都圏でのさらなる勝利を内心期待している。宋皓彰(ソン・ホチャン)戦略企画委員長は、「ソウル銅雀乙と京畿道水原丁(八達)、水原丁(霊通)、平澤乙、金浦の5区で大接戦を繰り広げている」と評価した。