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プロ即戦力が「ざら」、日本社会人野球の底力

プロ即戦力が「ざら」、日本社会人野球の底力

Posted August. 01, 2014 10:48,   

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「名古屋のおでん屋に呉昇桓(オ・スンファン)がサヨナラ本塁打を打たれた」

2006年のドーハ・アジア大会で、韓国代表はハンファの柳賢振(リュ・ヒョンジン=27・現ドジャース)と三星(サムスン)の呉昇桓(オ・スンファン=32・現阪神)をマウンドに出していながら社会人野球選手で作られた日本代表に7−10で負けました。すると、ある意地悪なネットユーザーが、日本代表の選手のうち誰かさんはおでん屋さんで、誰かさんはトラック運転手だといった風に「自作小説」をネットに掲載しました。もちろん、事実とは関係ない作り話です。当時、ネットユーザーが「おでん屋」と紹介した長野久義(30)は現在、日本プロ野球・読売ジャイアンツの外野手として活躍しています。長野は当時日本大学に在学中だったので、社会人野球選手ではなかった。しかし、2007年に大学を卒業した後は3年間、社会人チーム「ホンダ」で活躍しました。

実力が不足していたからではありません。大学を卒業する際、プロ野球・日本ハムが4番目に取ろうとしましたが、彼は指名を拒否しました。子供のときから読売でプレーするのが夢だったからです。長野は2009年末の新人指名会議(ドラフト)のとき、とうとう読売の指名を取り付け、2010年には打率2割8分8厘、19本塁打、52打点で最優秀新人賞を受賞しました。翌年には、リーグ打率首位(3割1分6厘)に立ち、すっかりレギュラーに定着。

正直、日本に進出して長野に比べられる成績を収めた韓国人打者は李承鎏(イ・スンヨプ=38)と李大浩(イ・デホ=32)だけです。最初から日本の社会人野球のレベルを知っていたなら、おでん屋だなんてからかい混じりの表現はあり得なかったはずです。

昨年、日本の社会人チーム「伯和ビクトリーズ」で活躍した経験を持つ高陽(コヤン)ワンダーズの捕手、チョン・ギュシク(24)は「(日本プロ野球の)2軍とよく練習試合をしたけど、勝つときの方が多かった。社会人チームは特に守備が堅いのが特徴だ。社会人野球では二つある全国トーナメント大会が事実上全て。トーナメントは失敗が許されないので、(高校野球大会の)甲子園以上の緊張感の中で切実とした思いで試合に臨む」と話しました。

これだけ基本がしっかりしている選手が多いものだから、読売のような名門球団も、次世代の捕手候補を社会人チームから獲得することもあります。読売で阿部慎之助(35)の後継者と呼ばれる小林誠司(25)は、昨年、社会人チームの日本生命で活躍していました。同志社大学を卒業する際、「ドラフト1巡目指名でなければプロに行かない」と爆弾宣言をして、社会人野球で2年間下積みをしては、見事に1巡目指名を受けたのです。こういう選手たちが活躍しているのが日本の社会人野球なのです。

投手も同じです。昨年まで社会人チーム「JX−ENEOS」で活躍したが、今はプロ野球・横浜の抑えとなった三上朋也(25)は7月31日の試合前まで、今季通算1.74の平均自責点をマークしているのですが、同じ期間、呉昇桓の平均自責点は2.08です。昨年、社会人チーム「東京ガス」で54イニングを投げ、平均自責点0.50を記録した石川歩(26)は、今年はプロ野球・千葉ロッテのエースに浮上しています。

ですから、今回、仁川(インチョン)で対戦する日本代表選手たちが、来年にはプロ野球のスターになっても驚くようなことではないのです。もちろん、それでも「今回のアジア大会で韓国プロ野球選手が負けているか」と問うのでしたら、「いいえ」とお答えします。今まで、ドーハ・アジア大会を除いては、負けたことがないからです。しかし、「負けることもあり得るか」と聞くのでしたら、「あり得る」と答えるべきでしょう。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で米国がホームで韓国に負けたりするのが野球ですから。フェイスブック fb.com/bigkini