Go to contents

「7回ではなく77回までも…」 ローマ法王の明洞ミサのメッセージ

「7回ではなく77回までも…」 ローマ法王の明洞ミサのメッセージ

Posted August. 19, 2014 03:43,   

한국어

「7回ではなく、77回までも赦さなければならない」。

18日、5日間の短いが長い余韻の旅程を終えたローマ法王フランシスコが、韓国社会に投げかけた一貫したメッセージはただひとつ、「赦し」だ。

法王は18日、ソウルの明洞(ミョンドン)大聖堂で開かれた平和と和解のミサの説教で、「万一、私たちに過ちを犯した人々を赦す準備ができていなければ、どのように平和と和解のために正直な祈りを捧げることができるだろうか」とし、「イエスは赦しこそ和解に至る扉であることを信じるように私たちに要求される」と説いた。法王は、訪韓初日の14日に非公開でソウルのローマ教皇庁大使館で行われた個人ミサの説教でも、「基準なく、測ることなく赦す、その赦す心、そしてその恩寵を求める」と説いた。

法王が行ったミサには、日本軍慰安婦被害者7人をはじめ、脱北住民、北朝鮮拉致被害者、海軍基地や送電塔建設反対運動をした済州(チェジュ)江亭(カンジョン)村と密陽(ミルヤン)住民、龍山(ヨンサン)惨事の被害者、双龍(サンヨン)自動車リストラ労働者、障害者など1000人余りが参加した。全国のカトリック16教区の聖堂の事務長や事務員などスタッフ約700人も招待され、大聖堂の野外スクリーンを介してミサに参加した。

招待されなかったが、出国する法王の最後の姿を見るために、雨の中、聖堂を訪れた市民も1500人余り(警察推算)にのぼった。パレード用のオープンカーではないため、法王が降りて信者に近づくことはできなかったが、法王は窓から手を伸ばし、待っていた信者に手を振った。

国内の宗教指導者と会った法王は、司祭団と共にミサのために祭壇に向かう際、中央前列で車椅子に座っていたおばあさんの手を握り、祝福した。慰安婦被害者のキム・ボクトンさん(89)が法王に蝶のバッジをプレゼントすると、通訳のチョン・ジェチョン神父が法王の祭衣につけた。

法王は、説教の最後に、「すべての韓国人が兄弟姉妹であり、一つの家庭の構成員であり、一つの民族という事実の認識が一層広がるよう祈ろう」と提案し、韓国社会と南北の平和と和解に向けた努力を再び呼びかけた。

天主教ソウル大教区長の廉洙政(ヨム・スジョン)枢機卿は、挨拶の言葉で、「5日間、法王と共にでき、幸せだった」とし、「法王の祈りに力づけられ、心と力をつくして韓国社会と世の中の平和と和解のために一層祈り、努力する」と明らかにした。

一方、ミサに参加した朴槿惠(パク・クンヘ)大統領は、ミサの後、法王に、「韓半島の平和と和解のメッセージに感謝する」と述べ、法王は「韓半島の国民が一つになるその日のために祈ることを約束する」と答えた。

法王は同日午後12時50分頃、京畿道城南(キョンギド・ソンナム)のソウル空港で簡単な歓送会の後、大韓航空便で出国した。法王は午後5時頃、公式のツイッターで韓国語と英語で、「イエスの十字架の力を信じてください。イエスの和解の恩寵を受け、他の人と分かち合ってください」というメッセージを残した。