Go to contents

[社説]平衡水を抜いた権力闘争が朴映宣氏の失敗につながった

[社説]平衡水を抜いた権力闘争が朴映宣氏の失敗につながった

Posted October. 03, 2014 03:13,   

한국어

野党新政治民主連合の朴映宣(パク・ヨンソン)議員が昨日、院内代表を辞任しながら、同党議員らに送った携帯メールに、「揺れる船の上で弓を持って交渉という取り組みをしていた時間だった」「職業としての党代表のためなら、その船の平衡水でも抜いてしまいそうな動きと、一部の極端な主張が氾濫した」と書いた。党と自身をしつこく揺さぶっていた妨害勢力の存在を訴えたものだ。

セウォル号の沈没は貨物をより多く積むため、平衡水を抜いたことが事故原因の一つだった。同党から平衡水を抜くというのは、党が沈没しようが、自分の利益だけに目がないことを皮肉ったものだ。朴議員のメッセージが公開されると、果たして党を危険に追い込み、朴議員を揺さぶった人や勢力が誰なのかに関心が集まっている。朴議員が、敢えて「職業としての党代表」と表現したことから、党代表を3度も経験していながら、次期党代表を狙っている丁世均(チョン・セギュン)氏を指しているようにも受け止められる。広い意味で親盧系(盧武鉉元大統領系)に分類される丁世均系は、セウォル号特別法を巡る交渉と李相敦(イ・サンドン)中央(チュンアン)大学名誉教授を非常対策委員長として迎え入れる問題で、朴議員と激しく対立した。

「職業としての党代表」が党権を意味するのなら、次期党権獲得を目指している親盧系勢力と親盧系のリーダー、文在寅(ムン・ジェイン)議員を指したものとも受け止められる。とくに文議員は、遺族に同調してハンストに参加して党執行部の背中を刺す「ツイッター政治」で朴議員を揺さぶった。昨日は、朴議員が妥結した3回目の合意案について、「我々は交渉で負けた」「遺族と最後まで一緒にする」などと異論を唱えた。新政治連合の党員らは、「こんなことが繰り返される限り、いま党が直面している苦しい状況は改善されないだろう」と言った朴議員の警告を吟味するべきだ。

朴議員は、非常対策委員長に推戴された際、「古い過去と決別する」「闘争政党のイメージを消す」「党の立て直しと完全な統合の実現に向けて努力する」と言明した。ところが、朴議員は、非常対策委員長として事実上何も成し遂げられないまま、非常対策委員長を就任1ヵ月で、院内代表さえも就任5ヵ月で手放さざるを得なかった。権力闘争に明け暮れる党内の古い体質の生け贄になったのかもしれない。しかし、リーダーに見合った能力を発揮できなかった上、党権を念頭に入れた自分中心の政治をして迎えた結果だという評価を免れない。初の女性院内代表の失敗という個人の不幸を超えて、セウォル号のように沈没する野党が、国の不幸につながることはないか心配だ。