国立現代美術館の鄭馨民(チョン・ヒョンミン)館長(62、写真)が15日、不正採用疑惑で役職解除された。1969年に同美術館が開館して以来、館長が個人の不正疑惑で役職解除されたのは今回が初めてだ。
文化体育観光部(文体部)は16日、「鄭館長が美術館の学芸員を不正採用したという疑惑について監査院が検察に捜査を依頼したことを受け、鄭館長を役職解除した」と明らかにした。
文体部と監査院によると、鄭館長には、昨年9月行われた学芸研究員の公開採用にソウル大学東洋画科の弟子らが応募し、書類選考の採点結果を改ざんした疑いがもたれている。昨年の国政監査で疑惑が浮上して以来、監査院は1年間の調査の末、10日「不正採用で間違いない」という結果を発表した。監査院は鄭館長の不正採用と関連し、職権乱用と業務妨害の疑いで検察の捜査も依頼した。
2012年1月就任の鄭館長は今年1月で任期が終わったが、ソウル館オープンと初期運営などを理由に、来年1月までと任期が延長された。文体部の関係者は、「当事者は採用過程での不正について否定しているが、監査院の調査結果を受け、一応役職解除した」とし、「今後の検察捜査の結果によって懲戒処分の可否が決まるだろう」と述べた。