与党セヌリ党の金武星(キム・ムソン)代表が通常国会後に改憲論議が本格化すると述べ、波紋を呼んでいる。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が改憲論議に反対の考えを明らかにした中、与党代表が改憲論議が本格化すると発言をしたからだ。
金代表は訪中最終日の16日、上海で開かれた記者懇談会で改憲について、「通常国会が終われば、改憲論議が洪水のように起こるだろう。阻止することはできない」と述べた。そして、「次期大統領選挙が近づけば、(改憲は)できないだろう」とし、改憲が早く議論されなければならないと強調した。ただ、「改憲論が始まれば、経済活性化の妨害になるというのは正しい指摘だ」と述べた。
これに先立ち、朴大統領は6日、首席秘書官会議で改憲論について、「経済を飲み込むブラックホールになる」とし、反対の考えを繰り返し明らかにした。朴大統領の発言後、金代表が改憲に対する考えを明らかにしたのは初めて。
金代表は、具体的な改憲の方向については、「4年重任制が多数だったと記憶するが、最近ではオーストリア式二元的政府制が浮上しているようだ」とし、「中立地帯を許容し、連立政府へ進むことで社会が安定する」と説明した。国民の直選で選出された大統領が外交・安保を担い、国会で選ばれた首相が国内政治の責任を負う方式だ。
イタリアを訪問した朴大統領に同行している閔庚旭(ミン・ギョンウク)大統領府報道官は、「何も話す言葉はない」とし、改憲論に対する具体的な言及を避けた。
野党は歓迎している。新政治民主連合の禹潤根(ウ・ユングン)院内代表は、「1987年体制はすでに寿命を終え、過半数の与野党議員が同意している。改憲はすぐに決断すべき、先送りできない問題だ」と述べた。
金代表は同日、上海臨時政府庁舎の訪問、海外同胞・企業家懇談会などを終えた後、4日間の訪中を終えて帰国した。