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[オピニオン]南景弼の連合政権を巡る実験

[オピニオン]南景弼の連合政権を巡る実験

Posted October. 29, 2014 03:17,   

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今年6月30日。在任最終日を迎えた与党セヌリ党所属の金文洙(キム・ムンス)京畿道(キョンギド)知事が、その4日前、生活賃金条例を再議決させた道議会の決定は無効であることを確認してほしい、という内容の訴訟を最高裁に起こした。野党の新政治民主連合所属の道議員らが提案したこの条例は、「道知事は、公務員報酬規定の適用を受けない所属労働者に、生活賃金を払うことができる」という内容を盛り込んでいる。生活賃金とは、家族を扶養し、人間の尊厳を保つことのできる賃金(最低賃金の130〜150%レベル)を言う。与野党逆転のねじれ議会が4年間続いてきた道知事と道議会との対立や力比べのフィナーレだった。

◆6.4統一地方選挙で当選した南景弼(ナム・ギョンピル)知事は、同じ党の前知事が起こした訴訟を取り下げることを決め、生活賃金条例を、8月5日発表した「京畿道連合政治の実現のための(与野党)政策合意文」に含ませた。新政治連合=78議席、セヌリ党=50議席のねじれ議会で、野党の協力無しに、円滑な道政は難しいという判断のためだった。

◆新政治連合の京畿道議員らは昨日、南知事が提案した「社会統合副知事」を派遣することを決めた。社会統合副知事とは、南知事が選挙の際に公約した道単位連立政権攻勢の中核であり、かつての政務副知事の役割を果たす。国内では初めて、所属政党の異なる道知事と副知事が一緒に道政を運営する自治体が誕生したのだ。5回当選の重鎮で、地方選挙直前に、院内代表候補選びに立候補して、内閣制改憲を推進するという夢も見ていた南知事が、内閣制でこそ可能なはずの連立政権、それも与野党一緒の大連合を、京畿道で成立させたのだ。

◆今年2月、セヌリ党の当時の黄祐呂(ファン・ウヨ)代表(現在は社会副首相兼教育部長官)が、大連合正確の超党的国家未来戦略機構を、国会内に設置しようと、野党に公式に提案したが、前向きな反応を引き出すことはできなかった。京畿道連合政権が、対決や対立ではなく、共栄、協力の政治を実現すれば、中央政治にもよい手本になるだろう。しかし、南知事が連合政権を、大統領、あるいは内閣制総理として浮上するための足場に利用しようとすれば、これも同様に、南景弼の連合政権の試みは、政治的小細工に過ぎないといわれるだろう。

朴成遠(バク・ソンウォン)論説委員 swpark@donga.com