韓半島をめぐる北東アジアの地政学に再編成の動きが起きている。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は13日、ミャンマーで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)+3(韓中日)首脳会議で、「遠くない将来に韓中日外相会談が開催され、これを土台に韓中日3ヵ国首脳会談も開催されることを希望する」と述べた。中国からアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に招待されなかった北朝鮮は、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の特使として、崔竜海(チェ・リョンヘ)労働党書記をロシアに近く派遣する。日本の歴史退行的態度のためにもつれていた韓国、中国と日本の関係改善の摸索、北朝鮮とロシアの接近が、韓半島の平和と安定につながるよう政府は先制的に外交力を発揮しなければならない。
韓中日は、地域の平和と安定、経済協力、災害対策強化などに向け、2008年から毎年首脳会談を開催したが、日本が領土や歴史問題で韓中と対立し、2012年5月の中国・北京の第5回会談以降、中断した。韓中日は2012年の最後の首脳会談で、3ヵ国の自由貿易協定(FTA)の交渉開始の準備に入ると宣言した。同年11月に交渉が始まり、これまで5回行われたが、FTAの水準と範囲の合意にも至っていない。順番によって議長国を務める韓国政府が、韓中日FTAの早急な締結を議題に提案した。実現するなら経済協力を通じて北東アジア3ヵ国のパイを育てる実利外交を実現できるだろう。
韓中日の協力は、経済だけでなく北朝鮮の核問題を解決し、韓半島の平和を実現するためにも切実だ。外交的に孤立した北朝鮮は、ロシアに活路を見出している。崔竜海書記のロシア訪問は、北朝鮮とロシアの首脳会談の地ならしでもある。核開発のために中国との関係が疎遠になった北朝鮮がロシアに接近することは、中国に対する圧力メッセージとなる。6者協議参加国である韓中日の首脳が膝を突き合わせて解決策を模索することは、北朝鮮に抑止力として作用するだろう。米国だけでなくロシアとも深く対話し、北朝鮮を説得させなければならない。
日本は、従軍慰安婦などの歴史問題に対しても変化を見せる必要がある。過去に対して明確に誤りを認めて態度を変えてこそ、韓中との関係を修復し、北東アジアの共同繁栄の未来を開くことができる。