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[社説]ラオスから強制送還の脱北青年9人、北朝鮮は全員を姿を公開しろ

[社説]ラオスから強制送還の脱北青年9人、北朝鮮は全員を姿を公開しろ

Posted December. 10, 2014 05:47,   

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北朝鮮が、昨年5月にラオスから強制送還した脱北青年9人のうち4人を宣伝メディア「わが民族どうし」で公開した。同メディアは9日、「南朝鮮の傀儡に誘引・拉致され、共和国に戻った青年のその後」という映像で、「9人の青年は幸せに生活している」と宣伝した。韓国と米国の人権運動家が提起した「脱北青年2人の処刑説」への対応だが、9人を全員公開するまでは北朝鮮の一方的な宣伝を信じることはできない。

社団法人「忘れな草」の朴宣映(パク・ソンヨン)理事長は今月1日、「北朝鮮に強制送された脱北青年9人のうち2人が処刑された」と主張した。米「ディフェンス・フォーラム」のスーザン・ショルティ会長も、処刑の情報を得たと明らかにした。脱北青年9人の大半が孤児出身で、辛い人生が耐えられず中国へ脱出。韓国人牧師の家で3年間暮らした彼らは、韓国に行こうとしたが、ラオスで逮捕され、北朝鮮に送還された。北朝鮮は彼らを昨年6月にテレビに出演させ、「韓国の誘引・拉致で連れて行かれたが救出された」と嘘をつかせた。

北朝鮮は9人のうち4人の様子だけを伝え、撮影の時期も明らかにしなかった。姿を見せなかった5人の中には、朴理事長が処刑されたと主張したムン・チョルさんがいる。彼らを処刑しなかったなら、北朝鮮が公開を拒否する理由はない。

北朝鮮の人権改善を求める国際社会の努力は、国連まで動かした。国連安全保障理事会は今月中旬、北朝鮮の人権を正式議題として採択する予定だ。常任理事国の中国とロシアが拒否権を行使し、具体的な措置が実現しなくても、国連安保理が北朝鮮の人権を議論して総会第3委員会で国際刑事裁判所(ICC)に付託する決議を採択することは重大な進展だ。北朝鮮が国連をはじめとする国際機関の糾弾に対応するのも、「最高尊厳」金正恩(キム・ジョンウン)第1書記のICC行きを阻止する努力だろう。

エド・ロイス米下院外交委員長は10日、米国議事堂で、ショルティ氏とともに脱北青年の生死確認を求める記者会見を行う。ロイス委員長は、自身が昨年発議し下院で全員一致で通過したものの、上院で係留中の「北朝鮮政府制裁強化増進法案」の速やかな通過も求める予定だ。北朝鮮が人権蹂躙を止めるまで、国際社会は圧力をかけ続けなければならない。