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[社説]大韓航空に振り回される国土部に真相究明などできるだろうか

[社説]大韓航空に振り回される国土部に真相究明などできるだろうか

Posted December. 16, 2014 09:27,   

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国土交通部(国土部)は昨日、「航空機リターン」事件に関連して、大韓(テハン)航空のバク・チャンジン事務長を呼んで、2回目の取調べを行う予定だったが、バク事務長の出席拒否で白紙化となった。彼は8日、国土部の1回目の調査では、趙前副社長の暴言や暴行について口をつぐんでいたが、検察の取り調べや12日の放送インタビューでは、趙前副社長の具体的な騒ぎだけでなく、大韓航空職員らの懐柔事実まで暴露した。大韓航空の職員が自宅まで押しかけてきて、「国土部の調査担当者は皆大韓航空の出身であり、結局示し合わせで終わるはずだ」と主張したとは、バク事務長が国土部を信頼できないことも当然だ。

実際、国土部全体の航空安全監督官16人中14人が、大韓航空出身だ。大韓航空が国内最大手航空会社であることを考慮しても、過度の偏向ぶりだ。航空安全監督官は、航空法上の航空安全に関わる施設などで、帳簿・書類などを検査する公務員であり、航空会社と癒着があっては、厳しい検査を行うことができない。今回の調査団に含まれた航空安全監督官2人も、共に大韓航空で一つの釜の飯を食った仲であり、国土部の調査結果が公正に出てくるかどうか疑問だ。国土部が、趙前副社長についての調査も、手抜きで行った可能性が高い。12日、国土部での調査を終えて出てきた後、趙前副社長は、「バク事務長に暴言や暴行を加えたか」という記者の事実確認に、「初耳だ」と答えた。

先週末、趙氏を呼んで調査した際も、国土部は、大韓航空に振り回される様子を見せた。調査室のあるソウル航空洞(コンハンドン)の国土部所属航空鉄道事故調査委員会ビル1階の出入口に、大韓航空の関係者らが出てきて、記者らの出入りを統制し、「フォトライン」を任意で線引きしたのに、国土部は見てみぬ振りをした。さらに、大韓航空の職員が、ビルの警備員に、もしかすると趙氏が使うかもしれないから、女性用トイレを掃除してほしいと急き立てたとは、大韓航空は国土部のビルを社屋と勘違いしたようだ。

国土部は、事件当初から、「趙前副社長まで直接、取り調べる必要などない」、「検察への告発までする事案ではなさそうだ」と、調査に緩い態度を見せた。国土部が、調査過程から公正性が疑われては、手抜き調査といううわさが出てくるのは必至だ。大韓航空にほぼ牛耳られている国土部に、大韓航空機内での騒ぎの真相究明ができるかどうかは疑わしい。