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「そう書くべきでなかった」 統一部長官が李前大統領の回顧録を批判

「そう書くべきでなかった」 統一部長官が李前大統領の回顧録を批判

Posted February. 07, 2015 07:23,   

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柳吉在(リュ・ギルジェ)統一部長官(写真)が6日、南北対話の舞台裏などを公開した回顧録「大統領の時間」を出版した李明博(イ・ミョンバク)前大統領を強く批判した。朴槿恵(パク・クンヘ)政権の外交安保担当閣僚が李前大統領の回顧録を名指しで批判したのは初めて。

柳長官は同日、ソウル市内のホテルで行ったウリィ銀行招請の講演で、「最近、李前大統領が回顧録を書いたが、その裏にある話は私も全部知っている」とし、「(李氏が)そう書くべきではなかった。知っていることを洗いざらい話すのは良くないと思う」と述べた。

柳長官は、2009年に南北首脳会談に向けた秘密協議の過程で、会談開催の見返りとして北朝鮮が巨額を要求したという回顧録の記述内容について事実関係を検討した結果、協議内容が徒に詳しく公開された上、記述内容も見方によっては反論の余地があるもので、国益のためにならないと判断したものと見られる。

統一部の関係者は、「政府としては、南北対話の内容を一方的に公開する北朝鮮の振る舞いが南北間の信頼を破るとの立場を取ってきただけに、回顧録も信頼形成にプラスにならないと考えているようだ」と話した。大統領府の高官も先月30日、南北首脳会談に向けた秘密協議の過程が公開されたことについて「(先が)思いやられる」と指摘した。

統一部は、公式には「前職大統領の回顧録について触れるのは適切でない」との反応を示してきた。柳長官は、李明博政権が統一部を廃止しようとしたことを取り上げて批判した。長官は「2008年に統一部は存廃の危機に立たされた。今も(統一部の)職員たたいは、そのときのトラウマを持っている。当時、本部職員80人を辞めさせた。話にならない。そのくせに統一をするとか言うし…」と感情むき出しにして批判した。その上で「(韓国は)唯一の分断国なのだから(統一部という)専従省庁を作ったのなら、力を与えなければならない」とも話した。

柳長官は、さらに「南北対話をすることになれば、(対北朝鮮制裁の)5・24措置を解除する契機になるだろう」と言い、「羅津(ラジン)−ハサンプロジェクトの本契約が実現し、わが資本の投資が行われれば5・24措置は大変不自然なものになってしまう」と話した。このほかにも、柳長官は「朴槿恵政権下で北朝鮮に一方的に支援することなどできるはずがない。これまでもしていないのに(そういう)話が出ている」と言った。保守派陣営の一部で出ている憂慮に声に対して「心配無用」とのメッセージを送ったものと受け止められる。