4月に米国を訪問する安倍晋三首相の米連邦議会での演説が既成事実となっていることに対して、共和党と民主党の一部の議員が反発している。
米国を訪問中の鄭義和(チョン・ウイファ)国会議長と吉炡宇(キル・ジョンウ)セヌリ党議員は4日(現地時間)、ジョン・ベイナー下院議長(共和党・オハイオ州)とエド・ロイス下院外交委院長(共和党・カリフォルニア州)などと面談した後、ワシントン特派員らとの懇談会でこのようなムードを伝えた。安倍首相が過去のことを心から謝罪していないにもかかわらず、ベイナー議長ら共和党首脳部が演説を既成事実にしようとしていると反発している。
鄭議長は同日午前、ベイナー議長に会った席で、「心からの謝罪と行動が伴う時、共に未来に進むことができる」とし、「(安倍首相が)もし議会で演説をすることになれば、その演説が過去の侵略の歴史の足かせを外す契機になる内容になるといい」という考えを伝えた。これに対してベイナー議長は、特に返事をせず、ただうなずくだけだったと同席者は伝えた。
しかし、昼食会で会った別の議員は、「共和党の首脳部が安倍首相の議会演説を推進する過程で、担当の常任委員会(外交委)と相談しなかった」と吐露したと、鄭議長らは伝えた。
ある議員は、「安倍首相が演説してもしなくても、私は議事堂で彼の歴史認識の問題点が何であり、それが北東アジアの平和と安定に問題になることを必ず記録に残す」と述べたと、鄭議長らは伝えた。
別の議員は、インドのモディ首相が2005年、イスラム信徒虐殺事件で米国のビザ発給が拒否されたが、その後過ちを正して米国を訪問し、国賓晩餐にも招待された事例について言及した。安倍首相もモディ首相のように反省すべきだという考えを示したものとみえる。
議員の反応から、安倍首相の演説が事実上決定されたか、少なくとも最終段階に入っているとみえる。4月27日に調整されたという話もある。実現すれば、初めて日本の首相が米連邦議会で演説することになる。しかし、駐米大使館側は、「まだ決定したことはない」と明らかにした。
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