安昌浩(アン・チャンホ)か尹致昊(ユン・チホ)か。「愛国歌」作詞家をめぐる長年の熾烈な攻防が、31日の興士団主催の討論会でも再演される見通しだ。
興士団は、光復70年を迎え、愛国歌の作詞家を究明するための研究発表会を31日午後2時、ソウル汝矣島(ヨウィド)の国会図書館で開催する。この会で、尹致昊作詞説と安昌浩作詞説、共同作詞説が扱われる。
安昌浩説を主張する明智(ミョンジ)大学国際韓国学研究所のアン・ヨンファン研究教授は、愛国唱歌集「ムグンファ」に出てくる「五百年」、「千万歳」の単語が1898年1月の協成会報の創刊号論説文にも登場する点に注目した論文を発表する予定だ。1907年、大韓毎日新報に発表された「ムグンファ」は、愛国歌の原型だと見なされている。アン教授によると、島山(ドサン)・安昌浩は、協成会報を作った培材学堂の仕事に深く関与し、論説文も直接書いたという。また、愛国唱歌集で島山が作詞した「勧学歌」のタイトルの下に「ムグンファ歌とあるメロディ」という注釈がついた点と「勧学歌」、「学徒歌」に使われた語彙が「ムグンファ歌」に登場する点をあげ、島山が愛国歌を作詞したと主張した。
一方、尹致昊説側は1908年に尹致昊が出した「賛美歌」に現在の愛国歌の歌詞と似た「ムグンファ歌」が入っている点を強調する。前のページが破れていて作成年度などが不明確な愛国唱歌集とは違って、賛美歌は作者と年度が明確に記載されていると。また、米エモリー大学に保管されている愛国歌歌詞誌に「1907年尹致昊作」と記されている事実も掲げている。
一部では、愛国歌が特定人物ではなく多くの人々の集団の創作の結果という主張も出ている。この討論会では、アン教授をはじめ、ハンギョレ・アリラン連合会の金煉甲(キム・ヨンガン)常任理事、韓神(ハンシン)大学のキム・ジュンヒョク教授、ユン・ジョンギョン愛国歌研究者が主題発表をする。
sukim@donga.com