中国の蘇炳添(26)が東洋人としては初めて、陸上男子100メートルで10秒の壁を突破した。
蘇炳添は31日、米オレゴン州ユージンで行われた国際陸上競技連盟(IAAF)ダイヤモンドリーグ第3戦、プレフォンテーン・クラシックの男子100メートル決戦で、9秒99をマークし第3位になった。優勝を果たしたのは、9秒88をマークしたタイソン・ゲイ(米国)だった。
蘇炳添の9秒99は、東洋人選手としては過去最高の記録だ。2007年のサミュエル・フランシス(カタール、9秒99)と昨年仁川(インチョン)アジア大会のフェミ・オグノデ(カタール、9秒93)がアジア国籍の選手として10秒を突破しているが、二人はいずれもナイジェリア出身の帰化選手だった。
これまで東洋人選手の最高記録は、伊東浩司(日本)と張培萌(中国)がマークした10秒00だ。今年3月に日本の桐生祥秀が9秒87の記録を出したが、追い風秒速3.3メートルでの記録だったので、公式記録とは認められなかった。短距離走では秒速2.0メートルを超す追い風の場合、記録が公認されない。男子陸上100メートルで韓国記録を保持しているのは、2010年10秒23をマークしたキム・グクヨンだ。
蘇炳添は中国で将来を嘱望される短距離走の選手だ。2006年に10秒59をマークして以来、着実に記録を短縮してきた。2013年には10秒06をマークし、昨年の仁川アジア大会では10秒10で銀メダルを獲得した。蘇炳添は「今大会の結果を非常に誇らしく思う。歴史に自分の名前が刻まれることになった」と話した。
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