「私たちこそ真の労働者政党だ」
英国の政権与党の保守党が、労働党の大物政治家まで迎え入れ、中道政党に変身することを宣言した。オズボーン財務相は5日、全党大会での演説で、「労働党の大物政治家であるアンドリュー・アドニス上院議員を迎え入れ、『国家インフラストラクチャー委員会』(NIC)の委員長を任せた」と明らかにした。これは、ガーディアン紙が「政治的クーデター」と表現するほど英社会に少なからぬ衝撃を与えている。
現在、上院で労働党院内代表を務めるアドニス議員は、過去、ブレア、ブラウン首相が率いる労働党政権で、首相室政策諮問グループ議長、教育次官、運輸次官、運輸相などを歴任した政策ブレーンだった。さらに、今回保守党が新設するNICは、地方自治体などの反発で大規模な社会間接資本の投資が先送りされる問題を解決する計画だ。5月の総選挙で労働党が出した構想であることから、保守党が戦略の幅を広げたと受け取られている。
オズボーン財務相は、「私たち皆、左端に向かう政党によって完全に捨てられた人々に手を差し伸べなければならない」と強調した。「強硬左派」ジェレミー・コビン労働新党首が党を伝統左派路線に旋回しているという憂慮に対して労働党内部でも分裂の動きが出てきたことで、この機に強硬左派に嫌気がさした労働党内の中道勢力を吸収する考えだ。
オズボーン財務相は、「今、労働党の新指導部の支持者は、強力な国家安保と市場経済、自分が稼ぐ手段内で暮らす国家を信じる人々を『保守党員』としている」とし、「私たちは彼らが絶対的に合っているということを示さなければならない。保守党こそ労働者のための政党、真の労働者の政党だ」と強調した。
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