「審査委員のほとんどが10点満点中9、10点をつけたが、私だけ1点?」
第17回ショパン国際ピアノコンクール参加者の「成績表」が23日(現地時間)、ホームページに公開された。審査委員がつけた本戦1〜3ラウンド、決選ラウンドの点数を見ることができる。ところで、1人だけ、韓国人優勝者のチョ・ソンジン氏(21)に最終決選で最低点の1点をつけたほか、毎審査で審査委員の中で最低点をつけていたことが分かり、音楽ファンの注目を集めている。
ショパンコンクールは、審査の公正を期すために、前の大会から点数表を公開している。今回のコンクール審査委員は17人。チョ氏はこのうち14人から9点以上を受け、総点143点、平均8.41点で2位のカナダのシャルル・リシャール・アムラン(総点138点、平均8.12点)を退けて優勝した。
しかし、フランスのピアニスト、フィリップ・アントルモン氏(81)だけ最低点の1点をつけたのだ。以前にも1点がつけられたことはあるが、多くの審査委員の点数が5点以下というほど演奏が良くなかった場合だ。今回、チョ氏のように審査委員の大半が9、10点の圧倒的に高い点数をつけたにもかかわらず1人だけ1点をつけたケースはきわめて異例だ。
アントルモン氏は、本戦でも「一人だけ」チョ氏にだけ辛い点数をつけた。チョ氏は、25点満点の本戦では22〜25点を受けた。アントルモンも本戦1ラウンドでは23点と高い点数をつけたが、その後、2、3ラウンドではそれぞれ14点、18点と審査委員の中で最低点をつけた。また、次のラウンド進出の有無を「YES」か「NO」で明らかにする時も、17人中1人だけ「NO」と書いた。
演奏を見ていたパク・ジェソン評論家は、「演奏は完璧だった。理解できない」と話した。ネットでは、チョ氏の現在の師匠であるミシェル・ベロフとの不和説が飛び交った。また、「良い審査委員の資質ではない」、「私的な感情を入れたようだ」というコメントが残された。
suhchoi@donga.com