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[社説]南米左派ベルト没落の教訓

Posted December. 09, 2015 07:21,   

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ベネズエラの総選挙で16年ぶりに左派政権与党が完敗した。6日に行われた選挙で、右寄りの野党連帯の民主統一会議は、167議席のうち3分の2を上回る113議席を獲得した。原油輸出の依存度が高いベネズエラの経済が原油価格の暴落で破綻状況に達したことが、左派の惨敗を招いた。先月、アルゼンチンの大統領選挙で12年ぶりに右派政権が誕生したのに続き、ブラジルでは左派のルセフ大統領が弾劾危機に直面するなど、南米の「左派勢力の勢い(ピンクの潮流=pink tide)」は終わったという声が出ている。

南米左派の没落を煽ったのは、左派ポピュリズムと経済の低迷、無能な政権層の腐敗だ。

南米で唯一、石油輸出国機構の加盟国であるベネズエラは、1999〜2013年のチャベス大統領政権下で10倍以上に暴騰した原油高時代の左派ポピュリズム福祉政策をそのまま維持し、直撃弾を受けた。無償福祉と反市場政策を展開した結果、国内の製造業はほとんど崩壊し、国民は慢性的な生活必需品不足と年200%に達するインフレで苦しんでいる。チャベスの庇護の下で当選したマドゥロ大統領が政権に就いて2年で、1人当たりの国内総生産(GDP)は1950年代の水準に後退した。

「ペロン・ポピュリズム」が70年間支配したアルゼンチンが変化を選択したのも、過度な福祉が経済破綻につながることを一歩遅れて悟ったためだ。財政赤字と高い失業率、30%の物価上昇率に来年0.7%のマイナス成長が予想される状況で、右派野党候補で企業家出身のマウリシオ・マクリ氏が経済活性化を最優先課題に掲げて当選した。

南米ポピュリズムは、既得権を守ろうとする1%の政治権力が大衆の票を得るために人気だけに迎合する政策をばらまき、途方もない後遺症を残した。左派ベルトの没落は、左派政府の無能力と腐敗に嫌気がさした国民の審判を意味する。何年も先進国への敷居を越えられずにいるにもかかわらず、責任を持てない福祉政策を乱発する韓国政界に示唆するところが大きい。